Q000:実のつく木の肥料は灰でもいいのですか

投稿日:2012/08/31(Fri)
Q:実のつく木の肥料は灰でもいいと何かで読んだのですが、籾殻くんたんでもいいんですか。
野焼きとかも、土に栄養を与えるのが目的でおこなっているのかなともふとおもいました。

 

A:「籾殻くん炭」は有効だと思います。
ただ、肥料と言うより土壌改良材として認識なさった方が良いかと思います。
水はけや通気性の改善、菌根菌を増やす、酸性土壌を中和、病気にかかりにくくする、などなど様々な効用があります。
肥料分(リン酸やカリほか)が無いわけではありませんが、肥料は別に補った方が良いでしょう。

 

Q000:移植したジューンベリーの葉が黄変した

投稿日:2012/09/22(Sat)
Q:一週間前に庭のジューンベリーを自分で移植しました。
移植時に2本株立を1本にしましたが、葉を落とす様な処置はしませんでした。
3日後くらいから葉が黄変し始め、全体が黄色くなったので遅れ馳せながら本日、葉を落としました。
これから更にやれる処置はあるでしょうか?

 

A:木が自分から葉っぱを落とすようならたぶん活着します。
移植を失敗して枯れるときは、葉がしおれて付いたままの状態から枯れるものです。

葉が自然に落ちるということは秋の落葉と同じで、次の芽を準備して先代の葉を落としているということですからまず大丈夫と思ってください。

移植するときは切った根っこの分と釣り合うだけの枝葉を剪定しなさい と教本には書いてあることが多いですが、どの位落とせばいいかなんて素人には(というか人間には)分かりっこありません。やみくもに剪定せず植え替えた直後の植物の様子をよく見て、しおれてきた葉っぱがあったらむしってやってください。(ただし葉柄の元にある小さな芽を欠かないように。)自力で落とし始めている葉をわざわざ人間がむしり取る必要はありません。
木は自分で考えて、必要なら残すし不要なら落とすでしょう。

これからの処置としては、、、
根付くまでは肥料は与えない方が良いです。
あと、画像を見ると支柱が心許ないので改善できればしてください。移植でも新規植え付けでも一番大事なのは「支柱」です。どんなに元気な木でも風で木が揺れてせっかく伸び始めた根っこが切られてしまえばなかなか成長出来ません。

 

Q000:伐りすぎた枝垂桜は来春また花が咲きますか?

投稿日:2011/06/16(Thu)

Q:小さな庭に2m位の枝垂桜がありまして、春にはきれいに咲いていましたが、隣家に伸びた枝に毛虫が出るということで、業者へ剪定を依頼しました。ところが、外注の方(植木屋さんではないとのことでした)が、丸刈り状態にしてしまい画像のような状態になってしまいました。
新芽が芽吹いてきているとのことですが、来春もきれいに花をつけてくれるでしょうか?
また、なにか処置をした方が良いのでしょうか?

A:お話しの様子から想像するに、新芽が吹いてきているなら枯れ死してしまうことはないと思いますが、「きれいに」咲くのは難しいでしょう。まったく咲かないということも無いですが。
処置すべきことは、、、太い枝を切ったのならば切り口から腐朽菌が入らないよう癒合材などの塗布が必要ですが、もう日が経っているようですから今となっては無意味(手遅れ)ですね。木の回復力に望みをつなぐしかありません。

そもそも枝垂れ系の木はウメにしろサクラにしろ広い場所を必要としますから、高さ2Mですでにお隣に侵入してしまうようなら植え場所を変えるか植えること自体をあきらめた方が良いと私は思います。
高さも枝張りもこれからもっと大きくなる木ですし、また大きく育てなければ枝垂れ系本来の美しい花の咲き方は実現できません。
もし移植するなら葉の無い時期(2月が適期)に。

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人の命を預かるような仕事ではないので、ハサミとノコギリをぶら下げれば誰でも「植木屋」になってしまいますが、腕を信頼できるかどうかのひとつの指針として「造園技能士」という国家資格を取得しているかどうかが判断のポイントです。
1級を持っていればまず間違いありませんが、2級でも大丈夫です。資格を持っていなくても腕の良い職人はたくさん居ますが、初めて頼む時はこれが確認できると安心ですよね。剪定技術だけで言えば「街路樹剪定士」の資格もちゃんと実技を経ていますから信頼できます。
似たような資格で「造園施工管理技士」という国家資格もありますが、こちらはペーパーテストだけですので剪定や造園の技術があるかどうかの指針にはなりません。(私の個人的な意見です。)造園に関する知識があることは確かですが。

言うまでもありませんが、依頼した会社に技能士が居ても実際の作業に当たってくれる人がそれを持っているかどうかが重要です。ただし資格を持っていなくても実務経験が2,3年あればあなたの写真のような仕事をする植木屋はまず居ないと思います。

 

Q000:カツラの葉が変色している

投稿日:2010/08/04(Wed)
Q:昨年4月に一目惚れした、かつらの木を植えました。
南側で一日中陽が当たっているところです。
去年は朝晩水やりをするようにしましたが、暑かった為か3本中(株立ち)一本の木の葉が秋でも無いのに、黄色く変色して、かなり焦りました。
それでも今年の春、元気に綺麗な葉を出してくれたので安心していたのですが、ここに来て下の方の葉の先端が赤く変色しているもの、葉の先端だけ枯れているものがでてきました。

水やりは、夕立がある時は次の日の夕方に、夕立が無い日は夕方するようにしています。
水不足、照り返しが原因かもと思い、移植も考えました。しかし我が家の庭は一日中日が当たっているような所しかありません。建物から離せば、少しは良いのでしょうか?
なんとか、少しでも元気に出来る可能性がありましたら、よろしくお願いします。

A:変色が植えて初めての夏だけであれば、環境の変化でカツラが疲れてしまった為とも考えられますが、2年連続で変色、枝先の枯れが出ている様子なので、物理的な問題が生じていると思います。
おっしゃる通り、水渇れや日照が1番に考えられます。

カツラは本来、肥沃で湿潤性のある土地を好みます。
(ちなみに、湿り気を好むと言っても、水が停滞しているような土地はどんな樹木も根腐れしてしまいます。)

まずは水遣りについての問題点をクリアーしてみて下さい。コメントに夕立のある時は散水は次の日にとありますが、散水の量は十分あげられているのかどうか心配です。
急激な降雨は意外と土中にはたいしてしみ込まず、表面を流れていく事が多いので、降り続く時間の考慮も大切です。
ダッと降ってサッとあがるような夕立でしたら、木にとっての水遣りには不十分です。

乾いた土は、私たちが想像する以上に水を吸収(保持)しますから、一度今まで通りの水遣りをしてみて、根のない部分の土を掘ってみることをお勧めします。掘ってみたら表面の5~10㎝程度しかぬれておらず、その下の土は乾燥した状態のままという事が確認できたりします。

想像して頂きたいのです、木は地面を境に対照が理想です。
地上部の幹、枝、葉。それと同様、地中に根を張りたいのだと・・・。

植えて1年の木ですから、現在はさほど根は伸びて無いでしょうが、はたして1年で伸びた根の先まで水が届いているでしょうか?
水が届いていないから枝先が枯れているかも知れません。
表面部分にしか水が無い状態だと上部の根だけが発達して、活動が少ない下部の根を木自身が不必要と見なし、枯らしたりします。
すると、その根と対照の枝も枯れます。

そういう状態の木は、地植えなのにチョットした乾燥にも弱く、風によって倒れてしまう事になります。

以上の事を考えると、ゆっくりチョロチョロ、時間をかけて少量の水(表面を流れない程度)をあげるのが理想です。
でも、植えたばかりの木では無いので、毎日あげる必要はありません。

いつでも水がある状態だと、木も横着して根を伸ばしません。
あげるときにはタップリ、でもあげない日もある・・・すると、木は自分で水を探しに根を伸ばしていきます。(肥料も同様で、少なめの肥料を根の先端より更に少し先の方にあげると肥料を求めて根を伸ばします。)

根がしっかり張れれば、地上部もきっと元気になるでしょう。

長くなりましたが、ご理解頂けましたでしょうか?
カツラが元気になって、秋には甘い香りでお出迎えしてくれることを願っています。

Q000:フジの追い堀りは難しい?

投稿日:2010/03/13(Sat)
Q:自宅にあるフジが日当たりが悪く、また通り道で邪魔にされ、毎年伸びてくると枝を切られてしまい大きくなれずにいます。
なので今度思い切って植え替えようと思っています。
色々調べていくと「フジは移植が難しい」とか「追い堀りで根を切らないように」と書いているのですが、実際の方法が分からないのです。
どういう風に掘っていくといいのでしょうか?何かこつがあれば教えてください。ちなみに、大きさは17cm(根元直径)位でした。

 

A:とにかく根気よくたぐっていくしかありません。
普通のお庭ですと色々な障害物もありますのでそれらを避けながらですから大仕事になるでしょう。
ひたすら根の伸びている方向へ掘り進めるしかありません。
これ以上先は無理と思ったらそこで切るしかありません。
あとは木の生命力を信じて任せるしかありません。
掘り上げた根は乾燥させないようにして早めに定植してください。
植え込みの際にメネデールやHB101などの活力剤を一緒に潅水すると良いでしょう。

2018年4月18日 | カテゴリー :