Q000:伐りすぎた枝垂桜は来春また花が咲きますか?

投稿日:2011/06/16(Thu)

Q:小さな庭に2m位の枝垂桜がありまして、春にはきれいに咲いていましたが、隣家に伸びた枝に毛虫が出るということで、業者へ剪定を依頼しました。ところが、外注の方(植木屋さんではないとのことでした)が、丸刈り状態にしてしまい画像のような状態になってしまいました。
新芽が芽吹いてきているとのことですが、来春もきれいに花をつけてくれるでしょうか?
また、なにか処置をした方が良いのでしょうか?

A:お話しの様子から想像するに、新芽が吹いてきているなら枯れ死してしまうことはないと思いますが、「きれいに」咲くのは難しいでしょう。まったく咲かないということも無いですが。
処置すべきことは、、、太い枝を切ったのならば切り口から腐朽菌が入らないよう癒合材などの塗布が必要ですが、もう日が経っているようですから今となっては無意味(手遅れ)ですね。木の回復力に望みをつなぐしかありません。

そもそも枝垂れ系の木はウメにしろサクラにしろ広い場所を必要としますから、高さ2Mですでにお隣に侵入してしまうようなら植え場所を変えるか植えること自体をあきらめた方が良いと私は思います。
高さも枝張りもこれからもっと大きくなる木ですし、また大きく育てなければ枝垂れ系本来の美しい花の咲き方は実現できません。
もし移植するなら葉の無い時期(2月が適期)に。

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人の命を預かるような仕事ではないので、ハサミとノコギリをぶら下げれば誰でも「植木屋」になってしまいますが、腕を信頼できるかどうかのひとつの指針として「造園技能士」という国家資格を取得しているかどうかが判断のポイントです。
1級を持っていればまず間違いありませんが、2級でも大丈夫です。資格を持っていなくても腕の良い職人はたくさん居ますが、初めて頼む時はこれが確認できると安心ですよね。剪定技術だけで言えば「街路樹剪定士」の資格もちゃんと実技を経ていますから信頼できます。
似たような資格で「造園施工管理技士」という国家資格もありますが、こちらはペーパーテストだけですので剪定や造園の技術があるかどうかの指針にはなりません。(私の個人的な意見です。)造園に関する知識があることは確かですが。

言うまでもありませんが、依頼した会社に技能士が居ても実際の作業に当たってくれる人がそれを持っているかどうかが重要です。ただし資格を持っていなくても実務経験が2,3年あればあなたの写真のような仕事をする植木屋はまず居ないと思います。