Q006:元気だったキンモクセイ、葉に所々虫食いの跡

投稿日:2001/05/04(Fri)

Q:今年、母からもらった庭木で唯一元気だったキンモクセイが新芽はどんどん伸びているのですが、
所々の葉に虫食いの跡が見られるようになり、穴があいた葉が毎日少しずつ増えていっていてとっても心配です。

 虫類は全く見つからず退治しようがありません。

 葉に黒いてんてんと白い粉が2、3箇所についていたのは見つかりました。
これは、病害なのでしょうか? それとも害虫なのでしょうか?
 対処の仕方も教えていただけませんでしょうか。


A:
キンモクセイに知らないうちに穴があく…虫の姿が発見できないとすれば、
多分「ハムシ」の仲間による被害ではないでしょうか?
樹種によって付く種類が違うのですが、テントウムシをうんと小さくしたような虫で、
食害しては飛んでいってしまうので退治が難しいのですが、
カルホス乳剤のように残効が長い薬剤を使うか、浸透移行性の薬剤を使えば少しは軽減すると思います。
異常発生でない限り木を枯らすまでには至らないと思いますが、
大切な木なら対処してみてください。

 

Q005:保育園の木に「オオワラジカイガラムジ」が大量発生

投稿日:2001/05/07(Mon)

Q:保育園の木に「オオワラジカイガラムシ」と思われるカイガラムシが大発生してしまいました。
 見た目にも気持ち悪いし子供たちに何か悪い影響が在るのではないかと(かぶれる等)心配しています。

 A:まずかぶれることはありません。見ただけでちょっとかゆくなるなんて事はありますけど。
薬剤は孵化初期ならカルホス乳剤が有効ですが、成虫にはあまり効果が上がりません。
冬期なら「マシン油乳剤」が有効なのですが、今時期は使用できません。

あとは「テデトール」しかありませんね。
え?だからつまり「手で取る」しか、、、、。
(農林水産最新情報館/www.afftis.or.jp/からのパクリです)
筆やブラシでこそぎ取れば二度と上がってくることはできません。
ただし重労働ですし、高所は危険です。

カイガラムシとは要するに樹液を吸って生きている虫で、アブラムシの親戚みたいなものです。
人に害を及ぼすわけではありません。不快感無く共存出来るかどうかの問題ですね。
「どっか行って」と頼んだところでビクともしないヤツですけど。
そうそう、ついでに申し上げておきますが、カイガラムシやアブラムシを放置していると葉や枝が黒くすすけてきます。
これらの虫の排泄物が原因で「すす病」が発生するためです。
来年、枝葉が更新すれば消えますし、人にうつる病気じゃありませんけど。

「もともと害虫などこの世に存在しない。それを作り上げているのは人間なのだ。」と
誰だか偉い先生がおっしゃっていたのを思い出しました。
悪い病気を媒介するゴキブリや、かぶれさせる毒蛾のような明らかに人間の敵と思われる虫は仕方ないとして、
また、食料を得る為に栽培されている野菜などに付く虫は別として、
そこらの樹木に付く虫たちに一体どんな害を受けているというのだろう、、、
なんてことに思いを巡らすと複雑な気持ちになります。

「大好きな樹木達がモノも言えずにかじられている姿を見るのはいたたまれない!」なんて
正統化すればいいんだろうか、、、。
偽善者にもなれない僕はきっと明日になれば
「お客さん、虫が出てますねぇ、消毒しましょう!」なんて軽く言ってのけるのです。

 

Q004:緑色の大きな毛虫、キンモクセイの幹に綿状のものがついている

投稿日:2001/05/04(Fri)

Q:緑色の大きな毛虫が発見され、キンモクセイの幹に綿状のものがついていました。
 棒で落としたらふわふわと飛んでいったのですが、これは毛虫と関係ありますでしょうか。

A:状況を想像してお答えするのは大変難しいのですが、緑色の大きな毛虫は「クスサン」かなと思います。
以前お客さんの庭のキンモクセイで見たことがあります。
毛虫と言っても毛むくじゃらではなく、白くて細い毛がうっすらと生えているヤツじゃありませんか?
青白い大きな蛾になるヤツだと思います。
彼だとすれば、すごい食欲であっという間に広範囲を食べ尽くしてしまいますが、
1本の木に何匹も付いているのは見たことがありませんので、
早めに見つけて彼を取り除けば被害は無くなるはずです。薬剤を散布するまでもありません。

綿状の白いふわふわ、、、、。「アオバハゴロモ」の幼虫が身にまとっている綿のことでしょうか?
成虫になるとうす緑色の三角形の羽になるのですが、7~8ミリのヤツで水をまいたり触れたりするとぴょーんと飛ぶヤツです。
成虫は羽でも飛ぶのですが幼虫は羽の代わりに綿みたいなのをまとっていて、脚力で飛んでいるように思えます。
この虫が孵化したあとなどに綿が残っているのが今回ポチさんが見つけたものではないでしょうか。
コレは毛虫ではなく、カメムシたちのように樹液を吸うタイプの虫ですので、
木を枯らすほどの威力はありませんが新芽を弱らせる位の力はありますので、
心配なら浸透移行性の薬剤を散布してください。カルホス乳剤だけでも問題はないと思いますが。

Q003:ヒメシャラに綿状の白いものが無数に付着

投稿日:2001/02/01(Thu)

Q:  庭に植えているヒメシャラの木について、お尋ねしたい事があります。
軒下にうえているのですが、幹が割れ、綿のような白い3mmくらいのものが無数に付着しています。
枯れてしまうのではないかと心配しています。
何が原因で、どのような対策をとればよいか教えてくださいおねがいします。

 

A:  この時期ヒメシャラの幹がひび割れたように皮が浮いて見苦しいのは仕方ないとして
(軍手でしごけばきれいになります)、白い3mmくらいのものとは何でしょう。
写真か実際を見ないと正確にはわかりませんが、類推するにカイガラムシではないでしょうか?

※後日、写真貼付のメールをいただき、カイガラムシであることが判明いたしました。

カイガラムシは種類が多く半球型にふっくら丸いものから粉のように小さいものまで様々です。
カイガラムシだとすれば基本的にはかき落としてしまえば再度木に登ることは出来ないのですが、
今の時期なら「石灰硫黄合剤」の10~40倍液を散布するか、筆で塗りつけるかすれば多分退治できます。
今やって、2月の終わり頃にもう一度やれば完璧です。芽吹いてきたらこの薬は使えません。今のうちです。
カイガラムシ用のスプレータイプの殺虫剤も市販されていますが、目にしみるので私は好きではありません。
石灰硫黄合剤は硫黄の臭いが鼻につくかもしれませんが、他の木々の病気や害虫予防にも有効に使えます。

Q002:オルトランやダンゴムシ・ナメクジ用の殺虫剤はミミズも殺してしまうのか

投稿日:2000/11/14(Tue)

Q:   オルトランやダンゴムシ・ナメクジ用の殺虫剤は、ミミズも殺してしまうのでしょうか。
土をよくしてくれる彼らを殺したくはないのですが…。教えてください。


A:
    オルトランは植物の根から吸わせて樹液を吸うタイプの害虫を殺傷する薬剤ですので、
アブラムシのような小さい虫が対象です。
ケムシのような大きな虫を殺すことはできません。
ミミズとアブラムシの体重差からいってミミズに影響は少ないでしょう。
人間にキンチョールをかける程度のものだと思います。

ダンゴムシやナメクジ用の殺虫剤についてはあまり使用したことが無いので憶測でしか申せませんがたぶん大丈夫でしょう。
ミミズは比較的地面の深い所にいますので薬効が届くまでに分解してしまうのではないでしょうか。
心配ならナメクジ退治にはビールを使えばいいでしょう(近所のナメクジまで呼んでしまうかもしれませんが)。
経験上、殺虫剤の散布によってミミズが死滅することは無いと思います。
通常の薬剤は土壌分解するように出来ているのでしょうし、直接ミミズにかけるわけではないので。
ただ、除草剤の多用や化成肥料の撒きすぎによってミミズが死んでしまうことはよくあります。
(ウチではよほどのことが無い限りどちらも使いませんが)

Q001:モッコクの葉を巻き潜む虫を退治する薬剤

投稿日:2000/10/12(Thu)


Q:  モッコクの葉っぱを絡ませてその中に虫が潜んでいるのですが、
どの様な薬で退治するのがよいでしょうか。
素人目に考えると殺虫剤では虫に掛からない気がします。。

A:   おっしゃる通り、ハマキムシ類の駆除はやっかいです。
葉を巻き込む前に対処すれば良いのですが、タイミングを掴むのはなかなか難しいですよね。
モッコクの場合だと花が咲き始める時期に虫が付き始めるようですので、
その頃になるべく薬効の長いカルホス乳剤1000倍液を噴霧するのが第1段階でしょう。
しかし、羽化は年1回ではなく数回行なわれるようですので、月1回ペースで5ヶ月くらいやらなければならないことになります。
あるいは誘蛾灯で親を退治するとか。
アブラムシ対応に使われる浸透移行性の薬剤ではイモムシサイズには効果が薄いと思いますが、
直接虫に掛けられないとすれば葉っぱから吸収させてそれを食わせるのも手かもしれません。
結論として、即効接触性のマラソンやスミチオンやディプテレックスでは効果が薄いので、
カルホスとキルバールの混合とかが効果的だと思います。なんにしても早期処置が大事です。
徹底的に排除したいのか、なるべく付かなければ良いのかによって回数は加減してください。

※薬剤名は掲載当時のもので、現在は販売されていないものもあります。