Q017:ハマキムシの予防法

Q:ハマキムシの予防法を教えてください。 去年モッコクがやられて、ヒドイことになりました。
虫がついている葉は毎日摘みました。
春から初夏は新葉が出ましたが 秋にまた虫がついていまだにモッコクの葉が少ない....ような気がします。 

A:残念ながら「予防」は難しいです。害虫のタイプによっては今時期の石灰硫黄合剤で押さえられるものもありますが、
ほとんどの場合、虫が出たらその時に対処する方法しかありません。
長期にわたって残留する薬剤も認可されていませんので、早期発見早期対処しかありませんね。

Q016:サザンカに赤味がかった葉が目立つ

Q:庭木にしている山茶花の病気について教えてください。 最近、赤味がかった葉が目立つようになりました。
また、変色した葉には数ミリ大の赤い斑点があり、その中心部には白くなったものや小さな穴があいたものも見られます。 病気なのでしょうか? 

 A:葉が赤みがかるのは病気ではありません。寒い時期にはサツキもコニファーも皆似たような状態になります。「しもやけ」などともいいますが一種の紅葉です。
斑点は黒点病とか斑点病とかの類ではないかと思いますが、木を枯らすほどの状態ではないと想像します。念のため石灰硫黄合剤を40倍くらいで1月~2月末までに2回散布し、下の落ち葉をきれいに除去してください。(落ち葉の病源から春にまた病気が発生するから)
消毒しても葉の斑点が消える訳ではありませんが、新芽が固まれば(4月頃)古葉は落ちます。その新芽が同じ病気にならないよう気を付ければ良いわけです。施肥も今の時期にしっかりして丈夫な新芽を出させましょう。

Q015:ケヤキの葉に5ミリくらいのコブが付く

Q:ケヤキの葉に5ミリくらいのコブが付きます。昨年は少なかったのですが、一昨年は沢山付いてました。
このコブは何でしょうか?病気それとも種、もし病気でしたら対策方法を教えてください。 

 A:ケヤキハフクロフシ(ケヤキフシアブラムシ)と言い黄色の小さなアブラムシで、6月頃コブ(虫えい)から脱出して、夏季はタケやササの根に寄生し繁殖して、秋にはケヤキに戻り越冬します。
防除法は冬季にマシン油乳剤10~16倍液又は石灰硫黄合剤10倍液を散布。
新葉の展開期にスミチオン乳剤、オルトラン乳剤又はスプラサイド乳剤1000倍液を散布。 スミチオンよりもオルトランの方が効果的です。なぜなら「浸透移行性」の薬剤だから袋の中の虫にも効くのです。スミチオンは直接虫に掛からないと効きません。(能書き内消毒についてを参照のこと)

Q013:インドアハイビスカスに白い2ミリぐらいの虫が大群で発生

Q:インドアハイビスカスに 白い2ミリぐらいの虫が大群で発生しました。葉っぱがベタベタになりしおれてきます。水をかけてよく洗うと2日程いませんがまたすぐに大群で発生します。インドアハイビスカスを置いているまわりまでベトベトになります。何と言う虫ですか?どのように対処すればいいか 教えて下さい 。 

 A:その虫が何であるか明確な答えは出来ませんが、たぶんクロサンドラなどに付く虫と同じかなと想像します。で、対処法ですが手近な殺虫剤で構わないので(例えばキンチョール)用意してください。葉に直接スプレーすると冷却硬化により植物を痛める可能性がありますので鉢ごとビニール袋に包んでから、その中に噴霧し密封します。虫自体は弱いので1時間も放置すれば全滅するでしょう。
鉢土中に卵や幼虫がいる可能性がありますので、鉢を水にすっぽり浸けて窒息死させた方が良いかもしれません。ディプテレックスかスミチオンなどの薬剤があればその薬液に浸ければなお良いです。

ちなみにそのべたべたは虫の排泄物です。放置すると今度はアリを呼んだりすす病などの病気の元になります。 予防法としては水やりの際に、鉢ごとバケツに浸け新鮮な空気と水を供給すること。また、ハダニやカイガラムシなど吸汁性の虫は大抵乾燥を好むので霧吹きなどで時々葉水をかけてやると虫が付きにくくなります。

Q012:ヒメシャラ、2m程上から全く芽吹かない

Q:植えて4年になる3メートル位の樹高の姫しゃらです。 大好きな樹でいつも見上げていますがどうした訳か樹の途中2メートル程から上が全く芽吹きが見られません。 何かしてやれることがあるのでしょうか。 

 A:考えられる原因は二つ。
一つは夏場の水切れです。4年も経てば細かい根がびっしり詰まっているでしょうから、多少の水やりでは充分に水が行き渡りません。特に根鉢の底の部分に水を供給するのはかなり大変です。腐葉土などがたっぷりあっていつも湿潤状態を保っている山の中ならいざ知らず、ささっとホースで水まきする程度では表面が濡れるだけで中まで浸透しません。水の出を細ーくしてホースを投げ出しておいて20~30分放置するくらいやらないとダメです。頭から枯れ出した木の根っこを掘ると大抵はそこの部分が根ぐされしてぐちゅぐちゅになってるか、パサパサに乾いているかのどちらかです。ヒメシャラやシャラの場合は後者の方が多いです。

二つ目に考えられるのは「シンクイムシ」の被害です。幹の特に根本をよーく観察してみてください。おがくずがこぼれたような跡とか幹の傷とか穴とか見られませんか?或いは幹の途中かも。
完全に枯れた幹からの萌芽は期待できませんので、枯れた部分を鋸で落として断面を見て穴が空いていればそれはシンクイの仕業です。穴からディプテレックスなどを流し込んでパテで穴を塞ぎます。通じている穴はすべて塞いでガスを充満させます。越冬しているヤツがいたらそれで退治出来ますが、それは被害を食い止めるだけのことで治る訳ではありません。

残念ですが多分その枯れ込みはだんだん下へと下ってくるでしょう。根元まで進行しないウチなら打つ手は無くもありません。地際から10㎝くらい上の位置ですっぱりと切ってしまうことです。
乱暴のように思えるかもしれませんが、運が良ければ(樹勢があれば)株立ちとして復活するでしょう。時期的には地域にもよりますが2月から3月頃です。根元まで枯れ込んでしまったらこの手は無効です。思い切るならお早めに。

 

Q011:ゴヨウマツの葉の密集部に虫が巣を作っていた

2001/10/15(Mon)

Q:初夏の頃、五葉松の様子がおかしいので見ると葉の密集したところに虫が巣を作っていました。(何箇所も)
慌ててスミチオンを散布して退治しました。
葉元の枯れも治まったように思えたのですが、最近になってまた、葉元が黄色くなってます。 

A:五葉松は黒松などに比べると古葉(去年以前の葉っぱ)が露骨に赤くなります。
それだけを見ると枯れてきたようにも見えなくはありません。
元来、五葉松は「もみあげ」も黒松よりは手加減して行いますし、枝先の切り戻しも少し軽めにします。
あまりガラガラに透いた五葉松は「らしくない」という事もありますが、
切り戻しを強くすると古葉が赤くなるこの時期にそれが目立って見苦しくなるからだと思います。

春から夏の手入れの時に、切り戻し後の枝先に去年の葉だけが残っている状態にしてしまうと、
秋になって古葉が枯れるときにそれが表面で起こるので枯葉が目立ち、「元気がない」などと思われたりします。
もちろん、虫や病気の場合もありますが。

夏場に虫にやられたということは、木としてはだいぶ透けた状態になっていたわけでしょう。
そこへきて古葉が枯れると目立ちますよね。枝先がこんもりしている状態なら中の方の枯葉は目立ちませんから
去年まではそれほど気にならなかったのではないでしょうか?
どう見ても虫のせいでは無いようなら、そういう可能性もあるのではないでしょうか。
単なる木の生理現象が今までになく表面化してしまったということで、異常ではないと思うのです。
もちろん推測の域を越えませんが。

Q010:ヒメシャラとトキワマンサクに蜘蛛の巣に似たものがついています

投稿日:2001/07/04(Wed)

Q:ヒメシャラと生け垣のトキワマンサクに蜘蛛の巣に似たものが多少ついています。
葉というより枝につきます。

白い、柔らかい、ツブツブではなく綿の繊維を巻きつけた感じ。
これっていったい??? 

A:それはたぶんアオバハゴロモの幼虫の巣じゃないでしょうか?
アオバハゴロモについては、最近リンクのページに「タケダ園芸」さんのサイトを追加しましたので、
そこの「病害虫ガイド」で検索してみてください。割と簡単に知りたいことが手に入りますよ。

Q009:モッコクの葉が重なった部分に黒く丸い卵状のものがはりついていた

投稿日:2001/05/25(Fri)

Q:モッコクくんが大ピンチに陥っていました。
 葉と葉が重なった部分にキャビア..といえば聞こえがいいけれど
実はキャビアのニセモノよりさらに小さくて黒くて丸い卵状のものがベッタリとはりついていました。

まさしく葉と卵のサンドイッチ状態です。
こいつの正体を知りたくて雑誌など開いてみましたが
虫の写真は載っていても卵の写真は載ってないので正体も不明です。

 <卵だと思うのですが>

A:それは多分「ハマキムシ」だと思います。
キャビア状のものは卵ではなくフンかもしれません。

やられた葉は取れば解決です。殺虫剤を撒くよりも捕殺は安全で確実な方法です。
今の時期(5月)なら葉っぱをちぎられようが切られようが次の新芽が吹いてきますので
木が枯れることはありません。

Q008:バラの鉢植えの固い蕾がばらばらと落ちた

投稿日:2001/05/25(Fri)

Q:先週いただいたバラの鉢植えの固いつぼみがいきなりばらばらとたくさん落ちちゃったんです。
 土が乾いてはいないし、雨にも当たらないようにしたのに。
なぜなんでしょうか?ちなみに鉢はプラスチックです。 

A:
バラクキバチという虫が蕾のついた枝の5~10㎝下に卵を産みつけるので
茎から蕾が折れるということはありますが...

この虫にやられた場合は折れた所から15cmくらい下まで切り戻して、切った枝は焼き捨ててください。
今時、燃やすのは難しいかもしれませんので、
ゴミ収集日の朝に切って、清掃車に即刻持っていってもらって下さい。

新芽をアッという間に食い尽くす、チュウレンジバチにも要注意です。
頭が黒くて体が緑色の幼虫です。

蕾が落ちた原因ではないと思いますが、店売りの鉢のまま、プラスチックの鉢では、なおいけません。
鉢から取りだしてみれば分かると思いますが、鉢の形になったむき出しの根がでてくると思います。

バラは有機質にとんだ土で、のびのびと深く根を伸ばして良い花を咲かせます。
鉢植えのまま楽しみたいという場合は、直径20㎝以上の素焼きの深鉢に、
骨粉や乾燥牛糞、油粕、完熟たい肥をすき混んだ土を入れ、
接ぎ木の場合はつぎ目が土と同じ高さかやや土中に埋まるぐらいに植え替えます。

水は鉢底から流れ出すぐらいたっぷりとあげ、4~5日は絶対に乾燥させないようにします。
置き場所は陽当たりがよく、風通しの良いところです。
上の条件を満たせば病気にはなりにくくなりますが、虫を防ぐことは無理なので、
こまめに観察し、駆除するしか方法はありません。

なんの植物でもそうですが、愛情を注いだだけ答えてくれるのも確かです。
バラは特に手のかかる植物ですが、蕾から散ってゆく姿までやはり女王様の様な気がします。

Q007:レッドロビンに赤い小さな虫

投稿日:2001/05/21(Mon)

Q:レッドロビンに赤い小さな虫がたくさんついています。
ベランダにも上がってきて白い洗濯物が赤くなってしまいます。

この虫はなんですか?どうすれば予防、駆除できますか?

A:その虫の足の数は数えられますか?8本足ならダニ(本名は調べないと今はわかりません)かもしれません。
あるいは蜘蛛の子かも。たぶん状況からしてダニでしょう。
つぶすと赤い汁が出ますが人の血を吸ったりはしません。

薬剤を使うなら、ケルセン、ダコニールなどのダニ専用の殺ダニ剤を使うか、
キルバールのようにダニにも効くしアブラムシにも効くタイプを使用するのも手です。
毛虫用の薬はあまり効果を発揮しないかもしれません。
薬剤を使用したくなければ、水に展着剤だけを混ぜて散布してもいくらかは動きを封じる効果があります。

※薬剤名は掲載当時のもので、現在は販売されていないものもあります。