Q017:ハマキムシの予防法

Q:ハマキムシの予防法を教えてください。 去年モッコクがやられて、ヒドイことになりました。
虫がついている葉は毎日摘みました。
春から初夏は新葉が出ましたが 秋にまた虫がついていまだにモッコクの葉が少ない....ような気がします。 

A:残念ながら「予防」は難しいです。害虫のタイプによっては今時期の石灰硫黄合剤で押さえられるものもありますが、
ほとんどの場合、虫が出たらその時に対処する方法しかありません。
長期にわたって残留する薬剤も認可されていませんので、早期発見早期対処しかありませんね。

Q017:蘇鉄がピンチです。

投稿日:2001/05/05(Sat)

Q:蘇鉄がピンチです。
 我が家の蘇鉄は15年立派に育ってきていましたが、昨年夏前頃から葉の先端部が黄色に変色し始め今ではほとんどの葉が同様になっています。
 夏場の水やり、冬場の寒さ対策もやっていますが、状況は悪くなるばかりのようです。
 元の緑の葉に戻してやりたいので、良い方法がありましたら教えていただきと思いメールさせていただきました。場所は大阪です。

 A:ソテツ(蘇鉄)というのは、その名が示すように「鉄によって蘇る」と言われています。弱ったソテツに鉄釘を打ち込むと元気になるようです。
ソテツは休眠してしまうこともよくあります。死んでしまったのかな?と思っていると1年位経ってからふいに蘇ることがあったりもします。
でも、幹自体がブワブワに柔らかくなってしまうと、私の経験ではアウトです。

具体的な治療法についてはソテツの専門家に問い合わせてみてください。

Q018:ヒメシャラの葉裏に1㎝弱くらいの白い長細い塊

Q:ヒメシャラの葉の裏に1cm弱くらいの白い長細い塊がありました。
ところどころの葉の裏に見つけることができるのですが、これは害虫でしょうか?
ヒメシャラは虫がつきにくいと聞きましたが、もし害虫ならどう駆除すれば良いのでしょうか? 

A:おっしゃっているものとは違うと思いますが、ヒメシャラにも虫は付きます。
カイガラムシなんかも付きますが、やっかいなのは「チャドクガ」です。ツバキなどに付くのと同じケムシ(ヒメシャラもツバキ科ですから)で、かぶれます。
チャドクガの駆除は「捕殺」が一番です。かぶれないように注意して被害部分を切り取り、焼くかビニール袋に入れてポイです。
殺虫剤を掛けても殺せますが、チャドクガの毒毛は死骸からも飛散するので、木に虫が付いている限りかぶれることに変わりはありませんので取り除くのがベスト。

Q018:庭のもみじの木に穴が開いて、困っている。

投稿日:2001/06/05(Tue)

Q:私のおばが、「庭のもみじの木に穴が開いて、どんどん大きくなっていて、困っている」というのです。
 何かいい方法はないでしょうか。アドバイスをいただけたらとても嬉しいです

A:脱脂綿にディプテレックスを10倍位に薄めた液(原液でも可)をしみ込ませて穴に詰めるか、スポイトなどで薬液を注入し、パテや接ぎロウで穴を塞いで密閉します。幹の元の方だけでなく枝にも穴があれば同様に処置し、薬剤のガスでテッポウムシ類をやっつけます。
その後も広がってしまった穴をさらにダンゴムシやらナメクジやらアリが広げてしまうこともありますので接ぎロウなどで塞いでおくのがよいでしょう。

Q018:法面に張った芝に水遣りをしてもすぐに流れてしまい、根の部分まで届きにくい

投稿日:2005/06/17(Fri)

Q:18   家の周りの土手に張り芝を張りました。ケンタッキーブルーグラスという西洋芝です。土手は30度程の法面で法の長さは2m程長さは10m程です。
 毎日夜1回水遣りをしてもすぐに流れてしまって根の部分にまで水が行き難いようでだんだん色が白くなってきました。
とにかく水をやらないと根付かないと思いますが、こういう場合良い水遣りの方法があるでしょうか。
 素人考えですがホークかローンスパイクのようなもので穴を開けてそこに水を吹き付けるのはどうかとも考えているのですが・・・。
どうかプロのお考えをお聞きできれば助かります。

A:これはまた手間のかかる芝を植えられましたね。西洋芝の管理法については下記のホームページが詳しいと思います。
http://www2.sanmedia.or.jp/herb/sibahu/seiyousiba.htm 【リンク切れ2012/3/11現在】

効率の良い散水法ですが、いっぺんに撒くと流れてしまうなら、手っ取り早いのは「ソークホース」をつないでじわっと時間をかけて散水する方法でしょうか。例えばhttp://www.diy-town.co.jp/garden/mizu_kansui3.html【リンク切れ2012/3/11現在】などを参照してください。
スプリンクラーというわけにもいかないでしょうが、ミニスプリンクラーというのも状況によっては使えます。同ページ内にあります。
法肩にホースを敷けば徐々に下にしみこむように思います。タイマーも電池式で1万円前後で買えますから西洋芝のように水やりが頻繁に必要なモノには必要かもしれません。少ない水量で時間をかけてとなるとやはり人間にはじれったくて疲れますから。

Q019:カイドウの枝がふやけ、皮がボロボロになっている

Q:カイドウの枝がふやけたようになり、手で触ると皮がボロボロになっています。
 何か病気でしょうか、対策があればご教授お願いします。 

A:赤星病でしょう。
葉の裏に気持ち悪いオレンジ色のトゲ状のものがありませんか?
マンネブダイセンやサプロールでの殺菌の他、冬期の石灰硫黄合剤散布が効果的です。

Q019:ネジバナを鉢植えにしたい

投稿日:2001/06/25(Mon)

Q:ネジバナを鉢植えにしたいのですが、一番よい方法を教えてください 

A:別名モジズリですね。

植え付けの適期は3~4月と9~10月頃です。
以下の方法で試して下さい。

1.鉢
2・3本の植え付けは深めで通気性のある山野草用の3号鉢ぐらいです。

2.用土
硬質鹿沼土5に軽石砂5を混ぜて使用

3.肥料
植え付け後に有機性固形肥料を少量、鉢のまわりに置く

4.置き場所
年間を通して陽当たりが良く、風通しの良い雨の当たらない場所に置く

5.水やり
表土が乾いたらあげる

Q019:池を作る時の水漏防止シートはどこのメーカーが良いか

投稿日:2005/06/13(Mon)

Q:19   池を作りたい、それもビオトープにしてできればヤンマとかよびたいなあと思うのですが、聞きかじりですが池の水漏防止シートには粘土が付着させてあるベントナイトシートが良いそうですが、何と言うメーカーの何がよいのか教えてください。
またそれはかなり重たいのでしょうか、女手でも手に負える工事でしょうか? 

A:ベントナイトシートでの施工例が少ないのでどのメーカーが良いと言えるほど経験がありません、すみません。小規模なものならホームセンターで売ってる成形池をベースにしても十分かと思います。小規模なビオトープを本格的な施工法で作るとメンテナンスがかえって大変だったりします。

池の大きさにもよりますし、あなたの体力にもよりますので施工可能かどうかもお答えできません。基本的に男に出来て女に出来ない事なんてほとんど無いと私は思いますが。

 

追記(2017/09/08):(株)タカショーのプールライナー、ストリームライナー(PVC樹脂)、EPDMポンドライナー(エチレンプロピレンゴム)やグローベン(株)のポンドシートなどが一般的です。防水シートに砂利を接着した製品などもありますので比較的手軽に自作の池が作れると思います。

Q020:乱張りについて、平石の端を曲線で切るのはグラインダーで切るのか

投稿日:2005/06/20(Mon)

Q:20   私の住んでいる方では敷石の乱張りというと普通不定形の平らな石を合端処理せずに組み合わせているようなのですが、日本の庭の写真を見ると各石の端がきれいに切ってあり、目地の幅がほぼ一定にそろっています。(下のリンクは比較のための例です。)
http://www.tuinen-tuinontwerp.nl/Tuinen/tuin10/flagstone-me.html(2012/3/11現在リンク先なし)
 平石の端を曲線で切るのはグラインダーか何かで切るのでしょうか?

A:最近流行の洋風石(アインストーン、ジュラストーンなど)はあまり合端を揃えないラフな感じの方が”らしく”見えるということはあると思います。
日本で従来行われてきた鉄平石などの乱貼りは合端を整え目地幅を出来るだけ細くするのが技術的にも評価され、見栄えも美しいモノだったのです。

日本の鉄平石張りを得意としてきた職人達は洋風石の登場にちょっととまどったことは確かです。目地幅を揃えようものなら「それじゃあ和風になっちゃう」となじられたからです。「ラフに、ザッとで」なんて言われると技術力を誇りにしてきた職人は固まってしまう。
逆に高い技術力のない職人や駆け出しの小僧は流行に乗って仕事を取るチャンスにもなったわけです。よほど仕上げが汚いとかセンスが最悪でない限り、ちょっと技術力が足りないくらいの方が”それらしく”見え、施主や元請けに喜ばれたのです。

リンクを貼って頂いた和風の鉄平石延べ段は私が18年前に貼ったものですが、確かに合端にこだわっていたようです。この石は諏訪鉄平の擦り石(大きな回転ドラムに入れて石の角をすり落としたもの)なのでグラインダーなどでカットするとその切り口は明らかに他のものと違って見えてしまいますので、出来るだけ切らないで合端の合う石を根気よく探して組み合わせます。やむを得ず刃を入れる場合は面取りして様子を揃えます。
いわゆる普通の鉄平石や丹波石はコヤスケというトンカチの小さいもののような道具で割りながら合端を合わせます。私は鉄道のレールの切れっ端を台にしてその上で割っています。最近の施工例の中で私が石を割っている写真がありますが http://www.k-tk.co.jp/koji/koji06/izumi_tuno/tuno.html ジュラストーンも鉄平石と同じような要領で割ることが出来ます。よほど難しいラインや失敗が許されない場面でない限りグラインダーは使いません。自然石の味わいを失わせない努力をします。
ご質問の曲線の場合、グラインダーを使う場合もありますが、機械で切るとどうしても不自然な切り口になってしまうので石の自然な曲線をそのまま生かす努力をします。要するに必要最低限だけグラインダーを使います。

最初の話に戻りますが、「目地幅にあまりこだわらずにラフに貼る」ということに関してですが、最近は拡大解釈がさらに拡大していって「合端無視!」なんていう技法もまかり通っているようです。それこそ合端処理など一切しないで手当たり次第にただちりばめただけ、なんていう感じの目を覆いたくなるような現場を見ます。
お客様がその仕上がりを美しいと評価するのなら何も言えませんが、その仕事をした職人(?)が仕上がりに何のこだわりもなくただ早く、儲け優先でやっつけ仕事をしているのだとしたらゆゆしきことです。
鉄平石のように厳しく貼る必要は無いかもしれませんが、美しいモノを追求しなくなったら職人は終わりです。技術力も向上しないし優秀な若手も育ちません。
お客様が出来映えよりも安さを追求し、職人(や親方)がこだわりよりも儲けを優先すれば大事なモノが失われていきます。どちらの側にも美しさへの執着と厳しさが必要だと思います。

、、、なんて 偉そうなことを言ってしまいました、すみません。

Q020:公園にあるスダジイが見るも無残な姿に剪定されています。

投稿日:2001/07/08(Sun)

Q:近所にある公園にスダジイが見るも無残に姿に剪定(と言うよりも枝という枝は伐採され唯の電柱のようになってしまった)され、びっくりを通り越して怒りが込み上げています。
そこでお聞きしたいのですが、殆どの枝を落とし、主幹を途中から水平に切り落とすと言った剪定の仕方などあるのでしょうか。またこのような剪定によって切り口から水分がしみ込み樹木は弱らないのでしょうか。

A:木の枝葉は単に光合成による養分補給だけでなく、日光から幹を守り、根元の乾燥を防ぐ日陰を作り、雨の滴を自分の根に集中させるなどなど、様々な理屈と必要性があって、そこにそう茂っているのです。人間が切り詰めることでそのバランスを崩し、木々に負担を掛けていることは言うまでもありません。切り方の大小を問わず、腐朽菌(CODIT論参照)の侵入を許し、ダメージを与えているのです。

だからといって、この狭い空間を木と人が共有していく為には、「剪定」という作業もしないわけにはいきません。私にとってはそれが生活の手段でもあるし、木がかわいそうだと切らないで居てもきっといつか邪魔になれば、根こそぎ引き抜かれるに決まってるから、そうならない為に大きさを維持していくのが植木屋の仕事だと思っています。

毎年手入れしている木と、何年も間を空けて久々に手を入れる木の剪定は基本的に異なります。木によっては大きさを維持しきれなくなった場合は、大胆に切り戻すことで「吹かし直し」ということをすることもあります。現場を見ていないのでその剪定が、「吹かし直し」の為なのか、或いはただ、「荒っぽいだけ」なのかは解りませんが、そういう切り方も無いとは言い切れません。

「吹かし直し」のための強剪定と、「荒っぽいだけ」の雑な剪定との見分け方は、切り口と幹巻きですね。前者の切り口は芽が吹くことを前提としているので切り口が荒れないように丁寧に切りますが、後者の場合は枝がばきっとちぎれてどさっと落ちるときに皮がむけたりします。大事に切っていれば皮をむいてしまったりはしません。  幹巻きは日光から幹の乾燥を防ぐ為に包帯のようなモノを巻くことですが、前者なら必ずコレは巻くでしょう。木を良くしたいのですから。後者ならこんな手間は掛けないでしょう。枯れて元々なんて気持ちでしょうから。

伊藤さんが激怒している状況からして、この現場は後者の可能性が高いですね、、、、。同業者として本当に心が痛みます。だけど、そういう剪定に至るには色々な事情があるであろう事も考えていただきたいのです。

植木屋側がどんなに理屈とプライドを持っていても、結局はお客様の要望に応えなければならないからです。お客様が「ぶっつり切れ」とおっしゃれば「いや、そんな切り方は、、、」と言える時もあるでしょうが、言えないときもあるのです。私らでもそういうことはあります。自分の意に反した仕事をしなければならない場面があります。

ウチの場合はほとんどがお客様から直接のご依頼ですから、あまり無茶なことを言われれば「他をあたってください!」と”ケツをまくる”事も出来ますが、元請け会社から仕事をもらっている業者さんの場合は、仕事を選ぶことができません。「そんな切り方はしたくない」と言えば「あ、そう、じゃ他でやってもらうよ」ということになり、結局その木は同じ運命をたどるでしょう。
職人にしても、自分では「こんな雑な仕事はしたくない」と思っていても、会社や親方から命令されればやらざるを得ないでしょう。そして、親方だって「もっと予算があれば俺だってこんな仕事はさせたくない」と思っているのかもしれないのです。

「この仕事は私の本意ではありません!お客さんがこうしろと言うから仕方なくやっています。」という看板を掲げて仕事したい時があります。「花びらが散らかるから花芽をみんな切っちゃって」とか、「格好はどうでも良いから高さを半分にしちゃって」とか言われて、道行く人に「なんだ、あの植木屋は」なんて言われそうな時です。車の看板だって隠したくなります。

私は、きっと何か事情があってそういう剪定になったのだと思いたいのです。よっぽど予算がなかったのか、発注者に知識と愛情が欠けていたのか、、、、と。
でも、現実問題、知識も技術もない人たちがいたずらに木をいじめている事実も、確かにあるのです。鋏とノコギリさえ持てば、誰にでも木は切れます。どう切ったところで、木が怒って追いかけてくるわけじゃなし、場合によっては「さっぱりした」とご近所から褒められちゃったりもしたりするのです。

”ばっさり”を喜ぶ人もいるし、心を痛める人もいる。切られることで喜ぶ木もあるし、泣いている木もある。何が正しいかではなく、現場の状況にいかに適合しているかが評価の基準になってしまう。電気工事なら配線を間違えれば電気がつかない、大工なら寸法を間違えれば家が傾く。実害のない植木屋はある意味”やりたい放題”、、、。早くて安ければなんでも良いと言われてしまえば、職人は技も知識も磨こうとはしない。

誰が植木屋をダメにしているのか。
お客様でもあり、自分たちでもあり。