投稿日:2010/08/04(Wed)
Q:昨年4月に一目惚れした、かつらの木を植えました。
南側で一日中陽が当たっているところです。
去年は朝晩水やりをするようにしましたが、暑かった為か3本中(株立ち)一本の木の葉が秋でも無いのに、黄色く変色して、かなり焦りました。
それでも今年の春、元気に綺麗な葉を出してくれたので安心していたのですが、ここに来て下の方の葉の先端が赤く変色しているもの、葉の先端だけ枯れているものがでてきました。
水やりは、夕立がある時は次の日の夕方に、夕立が無い日は夕方するようにしています。
水不足、照り返しが原因かもと思い、移植も考えました。しかし我が家の庭は一日中日が当たっているような所しかありません。建物から離せば、少しは良いのでしょうか?
なんとか、少しでも元気に出来る可能性がありましたら、よろしくお願いします。
A:変色が植えて初めての夏だけであれば、環境の変化でカツラが疲れてしまった為とも考えられますが、2年連続で変色、枝先の枯れが出ている様子なので、物理的な問題が生じていると思います。
おっしゃる通り、水渇れや日照が1番に考えられます。
カツラは本来、肥沃で湿潤性のある土地を好みます。
(ちなみに、湿り気を好むと言っても、水が停滞しているような土地はどんな樹木も根腐れしてしまいます。)
まずは水遣りについての問題点をクリアーしてみて下さい。コメントに夕立のある時は散水は次の日にとありますが、散水の量は十分あげられているのかどうか心配です。
急激な降雨は意外と土中にはたいしてしみ込まず、表面を流れていく事が多いので、降り続く時間の考慮も大切です。
ダッと降ってサッとあがるような夕立でしたら、木にとっての水遣りには不十分です。
乾いた土は、私たちが想像する以上に水を吸収(保持)しますから、一度今まで通りの水遣りをしてみて、根のない部分の土を掘ってみることをお勧めします。掘ってみたら表面の5~10㎝程度しかぬれておらず、その下の土は乾燥した状態のままという事が確認できたりします。
想像して頂きたいのです、木は地面を境に対照が理想です。
地上部の幹、枝、葉。それと同様、地中に根を張りたいのだと・・・。
植えて1年の木ですから、現在はさほど根は伸びて無いでしょうが、はたして1年で伸びた根の先まで水が届いているでしょうか?
水が届いていないから枝先が枯れているかも知れません。
表面部分にしか水が無い状態だと上部の根だけが発達して、活動が少ない下部の根を木自身が不必要と見なし、枯らしたりします。
すると、その根と対照の枝も枯れます。
そういう状態の木は、地植えなのにチョットした乾燥にも弱く、風によって倒れてしまう事になります。
以上の事を考えると、ゆっくりチョロチョロ、時間をかけて少量の水(表面を流れない程度)をあげるのが理想です。
でも、植えたばかりの木では無いので、毎日あげる必要はありません。
いつでも水がある状態だと、木も横着して根を伸ばしません。
あげるときにはタップリ、でもあげない日もある・・・すると、木は自分で水を探しに根を伸ばしていきます。(肥料も同様で、少なめの肥料を根の先端より更に少し先の方にあげると肥料を求めて根を伸ばします。)
根がしっかり張れれば、地上部もきっと元気になるでしょう。
長くなりましたが、ご理解頂けましたでしょうか?
カツラが元気になって、秋には甘い香りでお出迎えしてくれることを願っています。