Q003:ハナミズキの紅葉が見られません。

投稿日:2000/11/14(Tue)

Q:2年前に植え付けたハナミズキ(樹高3メートル)。
去年は見事に紅葉したのですが、今年は夏から葉が部分的に茶色になり落葉しはじめ、一番紅葉が美しい今、一枚の葉もありません。
9月にミノムシの大量発生を見つけ1匹ずつ手でとりましたが、これが原因でしょうか。
1日中根元まで日の当たる場所に植えています。つぼみはたくさんついています。
対策をお願いします。

 

A:モノを見てみないとなんとも言えませんが、葉の落ちた小枝は枯れていませんか?もしポキッと折れるようならシンクイムシ(固有名称は調べる時間をください)かもしれません。シンクイムシというと幹に穴を空けてオガクズを穿り出しながら進行するあのイメージがありますが、ごく小さいシンクイムシもいるんです。
特にハナミズキには細い小枝に0.5ミリ位のちーーさい穴をあけて入る奴がいます。(ついでに言えばサツキの蕾の元にも小さいシンクイムシが入ります)。よーく見ないと発見できません。
普通のシンクイムシなら穴から殺虫剤を注射器で入れて蓋をすればいいのですが、この小さいシンクイムシはどうしたらいいんでしょう。目下研究中ですが浸透移行性の薬剤なら効くかも知れません。
ハナミズキやサルスベリは「うどんこ病」に掛かりやすいので落葉の原因の一つにもなり得ます。その場合はベンレートなどでの殺菌剤散布が必要です。
「炭疽病」という病気にかかると落葉時期が早まったり、常緑樹でも激しく落葉したりします。

原因は他にもあるのかもしれませんが今思いつくことは以上です。
春の芽吹きの様子で、もう一度検討すればよいと思います。

Q003:ヒメシャラに綿状の白いものが無数に付着

投稿日:2001/02/01(Thu)

Q:  庭に植えているヒメシャラの木について、お尋ねしたい事があります。
軒下にうえているのですが、幹が割れ、綿のような白い3mmくらいのものが無数に付着しています。
枯れてしまうのではないかと心配しています。
何が原因で、どのような対策をとればよいか教えてくださいおねがいします。

 

A:  この時期ヒメシャラの幹がひび割れたように皮が浮いて見苦しいのは仕方ないとして
(軍手でしごけばきれいになります)、白い3mmくらいのものとは何でしょう。
写真か実際を見ないと正確にはわかりませんが、類推するにカイガラムシではないでしょうか?

※後日、写真貼付のメールをいただき、カイガラムシであることが判明いたしました。

カイガラムシは種類が多く半球型にふっくら丸いものから粉のように小さいものまで様々です。
カイガラムシだとすれば基本的にはかき落としてしまえば再度木に登ることは出来ないのですが、
今の時期なら「石灰硫黄合剤」の10~40倍液を散布するか、筆で塗りつけるかすれば多分退治できます。
今やって、2月の終わり頃にもう一度やれば完璧です。芽吹いてきたらこの薬は使えません。今のうちです。
カイガラムシ用のスプレータイプの殺虫剤も市販されていますが、目にしみるので私は好きではありません。
石灰硫黄合剤は硫黄の臭いが鼻につくかもしれませんが、他の木々の病気や害虫予防にも有効に使えます。

Q003:隣との境に御簾垣をつけたいなと思っているのです

Q:10月に家が完成予定(保土ヶ谷)です。隣との境に御簾垣をつけたいなと思っているのです。
 高さ1.7Mぐらい、横が4~5M位です。竹製のものと、合成のものがあるとおもいますが、それぞれ施工費どれくらいでできるものなのでしょうか。

A:通常竹垣の高さは6尺(約1.8M)、幅は1間(約1.8M)という単位で表します。2間なら3.6M、3間なら5.4Mで、例えば5Mだと3間という計算になります。4.5Mだと2間半と言えなくもありませんが4.6Mだと3間とみなします。

お尋ねの竹垣が高さ6尺、幅3間として、人工材使用だと約30万の予算はみてください。天然材なら18万位です。ただし、これはウチの場合ですので相場というのは、私も他と比べたことがないのでわかりません。

どちらが安いのかは10年間のトータルで考えるとよいでしょう。人工材は材料費が高いのですが錆びたり腐ったりしないので、10年間のコストは最初にかかる30万だけです。私は25年前から人工竹垣を作ってきましたが、やり換えの依頼を受けたことはありません。天然材は必ず腐りますので平均5年ごとに作り替えが必要です。御簾垣の場合はさらし竹を使用しますので、完成時の美観が保てるのはせいぜい3ヶ月で、じきに黒くカビが生えたり、竹が割れたり変形したりします。ま、それが風情でもあるのですが。

どちらかといえば天然材使用の方が贅沢品だと私は思っています。人工材でも色や模様の凝った材料を使うと先ほど申し上げた値段では納まりません。現場の状況によっても施工費は変わりますので、実際に業者に見積もってもらってください。

Q004:お隣との良好な関係に配慮した植栽やフェンスはありますか?

Q:新居に入居して 二週間余りです。
 見晴らしの良さに引かれて購入した新居は、南西向き。
 東北側に 我が家から1.5mほど下がって 以前からお住まいのお宅があります。
  いままで、何も無かった南東に家が立って なんとなく目ざわりかな・・・と気がかりでしたが とても温厚な2世帯のお宅でホットしています。
 毎日おじいちゃまが庭弄り、日に日にお庭も丹精こめたものになっている様子を見ていると お気に触らない程度に 我が家で 境(こちらがわは 只のアルミフェンス)に植栽かウッドフェンスをすることで お互い 気持ち良くこれからお付き合いできるかなと主人と話しています。
  また、新しく犬も飼い始めたので 抜け毛の時期や匂いで少しでも(気分的に)不快な思いをされないよう配慮したいと考えています。
  漠然とした質問で申し訳ありませんが、植栽には全く素人ですのでご容赦下さい。
  こんな時、お隣から見て 圧迫感もなく 心地よい植栽は、どんな種類・どのくらいの高さのものが考えられるでしょうか?
  境界は 6~7m 隣は境に1m位の生垣、雨水の為のU字構を挟んで、我が家の土台があります。
  入居前から 気にはなっていましたが、実際にお会いしてとても穏やかな良いご家族なので 気持ち良い関係で暮らしたいと余計に 感じるようになりました。
  よいヒントがあればお教え下さい。

A:お隣との関係が良好で、土地の高さがこちらの方が1.5m高いなら、あまり高さの出ない生垣がよいでしょう。
こちらが生垣に近づけば上半身がお隣から見えるくらいが良いでしょうから、H0.8m~1.2m位でしょうか。

樹種はあまり大きくならないコニファー(ニオイヒバ系)でも良いでしょうが、ドウダンツツジなどを使うのも一考です。落葉樹は境界に向かないとお考えかもしれませんが、常緑樹の年中変わらない姿を見ているよりも、季節によって表情を変える生垣の方が飽きが来ませんし、目隠しが目的ではないという気持ちもアピール出来るでしょう。秋には落葉しますが、ドウダンの葉っぱなら小さくてそのまま土になってしまいそうなガサですからそれほどお隣に迷惑にはならないと思います。常緑樹だって葉が落ちないわけではないのですから、どうせ落ちるなら小さくて軽い葉の方がいいでしょう。

既存のフェンスにウッドフェンスを取り付けるのも一つの手ですが、木製の物はやがて色が褪せて見苦しくなりますから、お隣から見て汚ならしくならないようにするには塗り替えなどをマメにしなくてはなりません。予算が許すなら樹脂製の物やアルミ製、再生木材(リウッド、エコウッドなど)の方が無難だと私は思います。

既存のフェンスにネットを張って、つる植物などを絡ませるのもイヤミがありませんが種類を吟味して、お隣にはびこっていかない物を選んでください。

お隣よりもこちらの土地の方が高いところにある場合はグランドカバーにも気を遣う必要があります。土埃がお隣に飛散しないよう芝を貼ったり、花壇にマルチングをしたりすると良いと思います。

なにかヒントになりましたでしょうか?お隣同士お互いに気持ちよく暮らせるとホントにいいですね。

Q004:ワシントンヤシとワシントニアパームは同じもの?

投稿日:2001/01/19(Fri)

九州の街路樹で見かけるワシントンヤシ(ペチコートヤシ、オキナヤシとも云う)とワシントニアパームは同じものでしょうか?

A:ワシントニア云々というのには2種類あって、Washingtonia filifera ワシントンヤシ(オキナヤシ)というのが本家だとすれば、ワシントニアパームは通常 Washingtonia robusta ワシントンヤシモドキと呼ばれています。(モドキと言うくらいだから偽物か?)通常、街路樹などの緑化に使われているのはモドキつまりワシントニアパームの方だと思います。九州で見かける街路樹のワシントンヤシも、たぶんモドキの方で、本家ワシントンヤシではないのでは?
  つまり、答えとしては別物ということですが、どう違うかといわれてもモドキの方が本家より幹が細めかなということと、本家ワシントンヤシの方が幾分寒さに強いかなということ位で、並べてみなければそうはわかりません。私は並べて見比べたことはありません。
  ヤシってなんとなくトロピカルというか南国情緒を醸し出してくれるんですが意外と寒さに強いんですよね。ヤタイヤシやカナリーヤシ、このワシントンヤシにしても移植も比較的容易だし(重いけど)、値段がもう少し安ければどんどん使いたい木ですよね。

Q004:緑色の大きな毛虫、キンモクセイの幹に綿状のものがついている

投稿日:2001/05/04(Fri)

Q:緑色の大きな毛虫が発見され、キンモクセイの幹に綿状のものがついていました。
 棒で落としたらふわふわと飛んでいったのですが、これは毛虫と関係ありますでしょうか。

A:状況を想像してお答えするのは大変難しいのですが、緑色の大きな毛虫は「クスサン」かなと思います。
以前お客さんの庭のキンモクセイで見たことがあります。
毛虫と言っても毛むくじゃらではなく、白くて細い毛がうっすらと生えているヤツじゃありませんか?
青白い大きな蛾になるヤツだと思います。
彼だとすれば、すごい食欲であっという間に広範囲を食べ尽くしてしまいますが、
1本の木に何匹も付いているのは見たことがありませんので、
早めに見つけて彼を取り除けば被害は無くなるはずです。薬剤を散布するまでもありません。

綿状の白いふわふわ、、、、。「アオバハゴロモ」の幼虫が身にまとっている綿のことでしょうか?
成虫になるとうす緑色の三角形の羽になるのですが、7~8ミリのヤツで水をまいたり触れたりするとぴょーんと飛ぶヤツです。
成虫は羽でも飛ぶのですが幼虫は羽の代わりに綿みたいなのをまとっていて、脚力で飛んでいるように思えます。
この虫が孵化したあとなどに綿が残っているのが今回ポチさんが見つけたものではないでしょうか。
コレは毛虫ではなく、カメムシたちのように樹液を吸うタイプの虫ですので、
木を枯らすほどの威力はありませんが新芽を弱らせる位の力はありますので、
心配なら浸透移行性の薬剤を散布してください。カルホス乳剤だけでも問題はないと思いますが。

Q005:レンガ敷きを自分でやろうと思うのですが

Q:家を新築した際に、庭に黒土をたっぷり入れてもらいました。
 今は庭を少しずつ自分で作っていこうとダンナ様と頑張っている所です。

そこで、レンガを自分たちで敷こうと思うのですが、黒土の上にも砂利、砂と敷いていけばいいのでしょうか?
いろんな本やホームページで書いてあるのと、同じ方法でいいのでしょうか?

 今、雑草を取って土を耕している最中です。
モルタルを使わずに、できる限り簡単にやりたいのですが・・・。

A:夫婦で庭を造るなんて素敵ですね。

レンガ敷きをする時、我々プロが一番気を遣うのは平滑で後日に沈みが出ないことです。平らに整地すること(しかも均一の締め具合で)が単純なようで一番重要なのです。その意味では黒土は扱いにくい土です。締めにくい上に水を含むとぬかるんでしまうからです。黒土部分は植栽用にすき取ってから砕石(砂利では締まりませんのでいわゆる40-0(よんじゅうぜろ))を7~10センチ入れて転圧します。ここが一番重要で、あとは砂を平らに2~3センチ敷いて(これもそう簡単にはいきませんが)レンガを敷いてさらに転圧するだけ。なんて本に書いてあるように誰にでも出来れば苦労しませんやね。

レンガ敷きにモルタルは必要ありません。簡単にやるのもいくらでも簡単に出来ます。自分の庭なら手抜きしても怒る人は居ませんし。ただ、要は数ヶ月後レンガの凸凹につまづいてケガしないかどうかの問題だけです。

レンガ自体は誰にでも簡単に敷けますが、下地作りは熟練を要します。レンガを並べることに焦らないで整地と下地にたっぷり時間を掛けることが成功の秘訣です。頑張ってください。実践あるのみ!

Q005:保育園の木に「オオワラジカイガラムジ」が大量発生

投稿日:2001/05/07(Mon)

Q:保育園の木に「オオワラジカイガラムシ」と思われるカイガラムシが大発生してしまいました。
 見た目にも気持ち悪いし子供たちに何か悪い影響が在るのではないかと(かぶれる等)心配しています。

 A:まずかぶれることはありません。見ただけでちょっとかゆくなるなんて事はありますけど。
薬剤は孵化初期ならカルホス乳剤が有効ですが、成虫にはあまり効果が上がりません。
冬期なら「マシン油乳剤」が有効なのですが、今時期は使用できません。

あとは「テデトール」しかありませんね。
え?だからつまり「手で取る」しか、、、、。
(農林水産最新情報館/www.afftis.or.jp/からのパクリです)
筆やブラシでこそぎ取れば二度と上がってくることはできません。
ただし重労働ですし、高所は危険です。

カイガラムシとは要するに樹液を吸って生きている虫で、アブラムシの親戚みたいなものです。
人に害を及ぼすわけではありません。不快感無く共存出来るかどうかの問題ですね。
「どっか行って」と頼んだところでビクともしないヤツですけど。
そうそう、ついでに申し上げておきますが、カイガラムシやアブラムシを放置していると葉や枝が黒くすすけてきます。
これらの虫の排泄物が原因で「すす病」が発生するためです。
来年、枝葉が更新すれば消えますし、人にうつる病気じゃありませんけど。

「もともと害虫などこの世に存在しない。それを作り上げているのは人間なのだ。」と
誰だか偉い先生がおっしゃっていたのを思い出しました。
悪い病気を媒介するゴキブリや、かぶれさせる毒蛾のような明らかに人間の敵と思われる虫は仕方ないとして、
また、食料を得る為に栽培されている野菜などに付く虫は別として、
そこらの樹木に付く虫たちに一体どんな害を受けているというのだろう、、、
なんてことに思いを巡らすと複雑な気持ちになります。

「大好きな樹木達がモノも言えずにかじられている姿を見るのはいたたまれない!」なんて
正統化すればいいんだろうか、、、。
偽善者にもなれない僕はきっと明日になれば
「お客さん、虫が出てますねぇ、消毒しましょう!」なんて軽く言ってのけるのです。

 

Q005:樹齢はのどのように推定するのですか?

投稿日:2001/02/04(Sun)

Q:家の近所の公園に大きなコブシの木があります。幹の周囲だけでも2Mあります。昔からこの場所にあったと聞きました。樹齢がどれくらいなのか興味があるのですが、どのように推定されたりするのか、もしよければ教えていただけませんか。

A:木の太さと樹齢は単純に比例するものではなく、樹種や育つ環境によって全く違いますから、一言ではとても語れません。森林研究所のデータベースでもご覧になったらいかがでしょうか?//www.ffpri.affre.go.jpです。この中に樹木年齢データベースがありますが、データ数としては不満足です。ちなみにコブシのデータは1件しかありません。
あとはご自分でそこら辺にある切り株の年輪を数えて推察してはいかがでしょうか。50年だの100年だのといった樹齢はざらにあるはずです。私の憶測ですが、直径60センチのコブシなら200年は下らないと思います。年輪が詰まっていれば300年と言っても言い過ぎではないと思います。

Q006:元気だったキンモクセイ、葉に所々虫食いの跡

投稿日:2001/05/04(Fri)

Q:今年、母からもらった庭木で唯一元気だったキンモクセイが新芽はどんどん伸びているのですが、
所々の葉に虫食いの跡が見られるようになり、穴があいた葉が毎日少しずつ増えていっていてとっても心配です。

 虫類は全く見つからず退治しようがありません。

 葉に黒いてんてんと白い粉が2、3箇所についていたのは見つかりました。
これは、病害なのでしょうか? それとも害虫なのでしょうか?
 対処の仕方も教えていただけませんでしょうか。


A:
キンモクセイに知らないうちに穴があく…虫の姿が発見できないとすれば、
多分「ハムシ」の仲間による被害ではないでしょうか?
樹種によって付く種類が違うのですが、テントウムシをうんと小さくしたような虫で、
食害しては飛んでいってしまうので退治が難しいのですが、
カルホス乳剤のように残効が長い薬剤を使うか、浸透移行性の薬剤を使えば少しは軽減すると思います。
異常発生でない限り木を枯らすまでには至らないと思いますが、
大切な木なら対処してみてください。