投稿日:2009/05/30(Sat)
Q:53 エゴの木が大変!?
5月にたくさん蕾を付けましたが、強風にあおられて下半分ぐらいですが咲きました。その後葉っぱが元気がなくなり、枯れそうです。
どうしたのでしょうか?心配です。
A:う~ん、、、、見ないとわかんないんですよね、、、。
葉っぱが元気がない様子をもう少し具体的に教えていただけますか?木の上の方から枯れてきているとか、葉っぱがしおれてぶらさがっているのか、黄色くなってばらばら落ちているのかなど。あるいは画像掲示板の方で画像を送っていただくとか、、、。この短い文章だけでは判断出来ません。
強風にあおられた時に木が揺らされて根が切れたと言うことはありませんか?植えてからどのくらい経っている木なのでしょうか?
投稿日:2004/12/09(Thu)
Q:53 移植についてお聞きしたいのですが、庭にキンモクセイやマキ、カシ、ツゲ、ウメなどが植わっており、家を新築するにあたり移植をしたいと思います。植えてから30年くらい経ち、割と大きい木かと思います。移植によい時期を教えてください。また、根回しはする必要がありますか。教えてください。なるべく手間はかけたくないのですが・・・。
A:初めに申し上げますが、移植に手間暇を掛けたくないなら移植などを考えずに新規に植木を買って植えるべきです。移植ほど手間とお金がかかり、しかもリスクの大きい作業はありません。
30年も経っている木なら根回しは絶対に必要です。2~3月に根回しをしたとして移植できるのは常緑樹で1年以上後の5月、落葉樹なら1年後の2月頃が良いでしょう。樹種によっては落葉樹でも梅雨明け過ぎの方がよい物などもあります。いずれにせよ最低1年は置かないと根回しの意味がありませんので長期的な計画が必要です。
通常、新規に購入して植えてもらった木なら枯れ補償が数ヶ月~1年は付くのが普通ですが、移植した木には枯れ補償が付かないのが一般的です。移植して万一枯れても責任は問えないという事です。それでも移植を望む方はその木に対してお金に代えられない「思い入れ」を持っている人でしょう。
30年も生きてきた木々を簡単には見捨てることは出来ないのが普通です。でも移植しても枯れてしまうかもしれないという事にお金を掛けるなら、いっそ新規に植え直そうというのも一つの考え方です。木の命を絶つようで忍びないかもしれませんが、あなたの庭にやってくる新たな木々達も、またそこに生まれる新しい命です。
投稿日:2004/11/15(Mon)
Q:54 ゴールドクレストが大きくなりすぎ(樹高5メートルほど)先月の台風で倒れてしまいました。そこで樹高を低くしたいのですが、芯を切る強剪定はいつ頃行ったら宜しいのでしょうか。
A:最適なのは2~3月だと思いますが、それほど寒さが厳しくない地方なら今でも大丈夫かもしれません。
それにしてもゴールドクレストは町のいたるところで倒れていますね。幹や枝葉の成長に比べて根が発達しないのでやっかいな木です。私が造園する際に、お客様が植えたいとおっしゃっても「やめときなさい」と言ってしまう木のひとつです。
投稿日:2004/11/05(Fri)
Q:55 ツバキ高さ3m、葉張り1.6m程の樹形に蕾がびっしりとついている現況で、高さを半分にして欲しいと頼まれました。
2~3月の剪定作業(根切りもする予定)の前に、体力温存として今ある蕾を半分ほど落とそうと思うのですが(施主は今年は花が見れなくても良いとおっしゃっています)、これで剪定後の回復に差は出ますでしょうか?
A:文章の意味がよくわからないのですが、高さを半分にするのは来年の3月なんですよね。で、その前に今ある蕾を減らした方が良いかということですかね?
花がたくさん咲くと木が疲れるかという質問だとすると、花が咲くこと自体に問題があるのではなく、花が終わって種が出来ることに問題があるのだと理解してください。つまり花が咲き終わる前に花柄を付け根から取り去ってやれば木は実を付けませんから、それほど疲れないと言うことです。その作業が手遅れになりそうなら先手を打って蕾をもぎ取るしかありますまい。
花をいっぱい咲かせようとするということはそれこそ木が疲れている証拠ですから、むしろ問題は蕾をびっしり付けているという今の状況なのです。現在疲れている木の蕾を取ったくらいで強剪定後の回復力が高まるとは思えません。まあ取らないよりはマシでしょうが。
強剪定の際は「幹焼け」にご注意ください。椿やサザンカは急に枝数を減らされると枯れ込むことがあります。西日が当たるような場所では特に注意を。
投稿日::2005/01/05(Wed)
Q:56 アジサイの移植を考えています。
挿木の容易な樹種は移植が困難と聞きますが。
移植の適期と掘り取り時の注意点など教えて頂ければと思います。
A:葉が落ちている今の時期なら多少手荒なことをやっても大丈夫ですが、寒さのピークを過ぎて日に日に暖かくなる頃(2月中旬頃でしょうか)が適期かと思います。よく切れるエンピやスコップを使い、掘った根の先をよく切れるハサミできちんと切り直しておけば切り口の処理もそれほど気にすることはありません。ちぎったような切り方さえしなければ。
掘り取り時に多少土が落ちてしまっても大丈夫ですが、植え穴は大きめに掘り良質土を客土して、根と土がよく密着するように十分に水ぎめをしてください。水が凍らない日時を選んでください。どんな小さな株でも確実な支柱をしてください。このことは今後の発根に大きく影響します。肥料は根付いてから与えればよいでしょう。元肥を入れる手もありますが場合によっては根焼けの原因になるのでお薦めしません。
投稿日::2005/01/21(Fri)
Q:57 今の時期の剪定ですが(東京です)、「能書き」のコーナーで剪定の時期を拝見いたしましたが、きんもくせいなどは、あまり良くないように(木にとっては寒さがこたえる、、)かかれて降りました。しかし、、しいて剪定をしようとすると、どのような点に気をつけて剪定をしたら良いでしょうか?
A:要は庭木の身になって考えてあげれば良いだけです。寒空に裸は寒かろうなぁと思えばあまり強くは剪定できないはずです。理屈を言えば寒さだけでなく乾燥も強敵なので切り口の面積が大きいと乾燥によって春の萌芽が危うくなるわけです。だから太いところでブツブツと切る強剪定は可哀想なわけです。
ばってん北の国の木(主に針葉樹類)は2月頃の剪定が一番よいと言われています。寒さにも強いし樹液も濃いから乾燥にも負けないんでしょうね。
投稿日::2005/02/04(Fri)
Q:58 あおはだ、あおだもなどの株立ちの落葉樹を植えるのですが、ねじめに何か低木か、地被植物(コケも考えていますが)の植栽をあえてやろうとすれば、和風庭園の場合、どのようなものが使えるでしょうか?玉リュウ、リュウの髭は除外します。
日当たりのあまり良くない陰地です。
A:うんと小振りのササなどは似合うと思いますが、他に挙げればクラマシダ、セキショウ、フッキソウ、ヤブラン、ヤブコウジ、ホトトギスなどでしょうか。ちょっと洋風ですがアジュガは日陰に強いです。
投稿日::2005/05/30(Mon)
Q:59 庭木の山茶花(高さ90cm、植えて8年位)の葉が丸くなり(数字の6みたい)、葉が黒っぽい緑になっているのが3本ほど(全体で40本あります)あるのですが、何か病気なのでしょうか?。水は同じようにやっているのですが?。
A:確信は無いのですが、見たところ病気でも虫でもなく生理現象のように思えます。経験上問題が見あたらないのにサザンカの元気がない場合、一番多かった原因は「根詰まり」でした。
サザンカの根は多くの細根で出来ているタイプです。サツキやツツジなどに似ています。こういう細根性の木は自分の根鉢とその外側の土質が違うと新しい根が外に伸びていかず、自分の根鉢の中で絡み合って根詰まりしてしまうことがあります。ちょうど鉢植えにした木が何年かすると根詰まりして、鉢から抜くとカチカチになっているように、地植えでもサザンカはそうなるのです。
掘り上げてみると、根鉢が固くなっていて新しい根はいくらも外に出ていないのです。そういう状態になるといくら水や養分を与えても吸い取ることが出来ず衰弱していきます。写真だけで判断するのは危険ですが私にはそんな状態に思えてなりません。
試しに少し根の周りを掘ってみて頂けませんか?ぐるりではなく一部でも結構です。もし白根があまり出ていなくて古根が固まっているようでしたら良く切れるハサミで古根を少し切り詰めてから周辺の土を鹿沼土か赤玉土で埋め戻して様子を見てください。時間はかかりますが樹勢が有る木なら元気になっていくと思います。
掘ってみて細い白根が柔らかく八方に張り出しているようなら私の見込み違いです。
投稿日::2005/07/08(Fri)
Q:60 松の樹冠の大きさ 理想型というか標準というか、何か目安とかありますでしょうか。
海外勤務で3年放置した樹を、昨年は積もった葉っぱを取り除いて枯れてしまった枝を落とし(涙)、とりあえず下から青空が見える程度に1mほど切り戻して、この春はそのままミドリだけつんで様子を見ているのですが、どうやら樹形を整えても大丈夫そうなので、来春までに手を入れていこうと思うのですが。
松の木の黄金律とか、ありますでしょうか?
A:理想型ですか、、、とにかく「頭でっかち」はいただけません。ツゲでもマツでも素人の方が趣味で手入れしている木を見るとほとんどがこの状態です。
それでなくとも樹勢はてっぺんが一番強いので、頭を遠慮がちに刈り込みや剪定していると「頭でっかち」になってしまいます。少なくとも2段目の枝の輪郭よりも頭が出ないようすべきです。大きくて濃い頭は以下の枝の生長を阻害します。
頭は芽吹き力も強いので下の枝よりも強めに。脇芽があればすかさずそこで切り戻しておくことが大事です。
切り戻しが甘いと玉の厚みが増し、ぼてっとした重たい感じになりますので輪郭も小さく厚みも薄くを心がければよいと思います。
枝打ちは基本的に言えば車枝(一つの段から四方に枝が張っている状態)を整理していきます。仕立てが出来上がっている木ならばそのまま玉を手入れすればよいのですが、これから幹に曲がりを付けたりする段階ならば、ジグザグに曲がった幹の外側の枝を残します。つまり「く」の字に曲がっているところは左側に出た枝を残して右側に出ている枝があれば切除します。
紙に絵を描いてみるといいと思いますが、まず頭の部分に横広の楕円を描きます。その楕円の真下のところから下に向かってジグザグに稲光のような線を描きます。稲光のように下に向かうに連れて各線が長くなる感じです。
次に先ほど申し上げたように「く」に曲がっているところは左側に、「逆く」の角は右側に短い横棒を引いてその先に楕円を描きます。楕円は下の段に行くほど大きくなります。輪郭の先端をつなぐと三角形になると思います。
これでなんとなく仕立て風になるのですがちょっともの足りません。枝が左右に振っているだけで平面的だからです。幹の曲がりが見えすぎて趣がありません。
頭の下の段から1,2,、、、と下の段に数字を付けたとして、2と3の間のジグザグの線上に(角ではない)楕円を描いてみます。同様に4と5の間にも幹のライン上に楕円を描きます。こうしてみると少し奥行きが出て幹も適度に見え隠れするでしょう。
これを基本としてバリエーションを加えれば理想の形が見つかるのではないでしょうか?ひとつの簡単な例ですが。
仕立物を作る場合バチを当てたり紐で引っぱったりして枝を下げますが、これは見栄えだけではなく脇芽を多く吹かせるためにとても有効な手段なのです。
形を作るためにも脇芽を吹かして玉をコンパクトにまとめるためにも枝が固くならないうちから枝を引き下げておくと良いでしょう。
投稿日::2005/07/25(Mon)
Q:61 我が庭にあるくろがねもちの木について教えてください.
幹周り90cmはあります。毎年秋につんつるてんに剪定されてきました.くろがねもちはこうするものでしょうか?たまに真っ赤な実をいっぱい着けた木をみると、我が家の木もあんなんならいいのになぁといつもおもいます。それとも我が家の木は別の種類で、赤い実がならない木なのでしょうか?
A:クロガネモチの剪定を”つんつるてん”にすべきかどうかは、木のオーナーと剪定する植木屋との間で決めるべき事ですからどちらが良いということはありません。
あなたがその切り方が気に入らないならその植木屋さんにその旨を伝えるべきです。植木屋さんにもたぶんそのワケがあるはずですから、たとえば成長を抑えたいのか、日当たりを重視するのか、見栄え第一なのか、防犯上なのか、様々な課題と希望を折り合わせてより良い方向性を見つけてください。
クロガネモチもモチノキも雌雄異株ですので雄なら実はなりません。クロガネモチは大抵接ぎ木によって実が成るものだけが植木として流通している場合が多いのでほとんどが成りますが、モチノキは実の成らないものもよく見かけます。お宅の木がクロガネなのか、ただのモチノキなのか、雄なのか雌なのか、それはお宅の植木屋さんに聞いてください。
クロガネモチの剪定時期は意外と難しいものです。5~6月頃花が咲いて11月頃実が熟して2月頃まで付いていたりしますから、言い換えれば1年のうちでいつ切っても花や実に影響してしまうということです。花の前や花時期に切ってしまえば秋の実を減らすことになり、秋に切ればもちろん実が減り、春先に切っても花芽を落とすことになります。
ですから普通は結構遠慮がちに手加減しながら剪定する部類の木なので”つんつるてん”にするのはよほどの理由があると思われます。植木屋さんの言い分を聞いてみて納得できなければ希望をおっしゃれば良いと思います。
どんな木でもそうですが「何もしない」のが一番花も咲くし実も成るのです。要は何を優先するかです。