Q048:フジが、一度も咲きません

投稿日:2004/10/15(Fri)

Q:48   ふじが、いちども咲きません。
うちの旦那様が、切るのが好きなので、いけないのでしょうか?
ハナミズキも今年は、咲きませんでした。
やっぱり、切ってはいけないときに、いっぱいきりすぎたのでしょうか?しばらく切らないでおけば、来年は咲きますか?
 心配です。

A:フジはツルがうっとうしくなると切ってしまいたくなるものですが、ツルが伸びている過程で剪定すると花芽の元になっていたものが葉芽に変わってしまう性質があります。植木屋言葉では「花芽が流れる」と言います。じっと我慢してツルが伸びきって伸長が止まってから、ツルの基部4~5芽を残して剪定すると花が咲く確率は上がります。素人さんなら葉が落ちてから、ふっくらした花芽を意識しながら剪定するのが一番失敗のない方法です。
ツルの基部のほか、少し古めの短枝にも花が付くのでそういう枝も切らないようにします。

ハナミズキなどの花木は花が散ってから3ヶ月くらいで花芽が分化しますので8月以降に剪定すると花芽を落としてしまうことになります。例えば9月にいっぱい切ってしまったとすればその時点で来年の花はもう望めなくなるということです。また、剪定時期が正しくても強く剪定すると木は奪われた葉を再生することに力を注ぎますから花芽が出来にくくなります。

強く切りたい場合は新芽が出る直前に剪定し、秋口から暮れの手入れでは形を整える程度の剪定にとどめれば花が全く咲かないという状況にはならないはずです。

(※なんの木でもそうですが、花を咲かせたければとにかくどこも切らずに放置するのが一番です。2017/06/28追記)

Q048:昨年植えた株立ち(寄せ植え)のヤマボウシの元気がありません

投稿日:2008/07/01(Tue)

Q:48-1   昨年植えた株立ち(寄せ植え)のヤマボウシの元気がありません。黄色に変色した葉っぱがちらほら見えて、枯れ枝も増えたように感じます。花も咲きませんでした。
 最近木の側に立って感じたのですが、植えた場所が風の通り道になっていて他はあまり風が吹いていなくても、そこだけ風が強いのです。関係あるでしょうか?また何か風対策はあるでしょうか?
 他に気になる点としては去年はアブラムシが大発生し、今年も発生していたのでオルトランを撒きました。

A:黄変した葉に黒い斑点があれば「炭疽病」の可能性があります。ベンレートなどでの殺菌が必要です。アブラムシが大量に出ていたとすれば「スス病」も発生している可能性がありますのでこれにもベンレートが効きます。(ただし病気の拡大を防ぐだけで、病斑が取れるわけではありません。)アブラムシはいろいろな病気を伝搬しますのであなどれません。オルトランは散布したのでしょうか?それとも粒剤を地面に撒いたのでしょうか?草花などの鉢植え程度なら顆粒を地面に撒いて木に吸わせる方法でも効果がありますが、庭木サイズになるとこの方法では間に合いません。水和剤を散布した方が良いです。

風が成長に与える影響としては、新芽が出る時期に強風にあおられて新芽が痛んで枯れたり、小枝が折れて枯れたりと言うことはありますが、木全体が枯れてしまうほど木はヤワではないはずです。

支柱はちゃんと掛けてありますか?通常は竹3本と根杭を八つ掛けという形に掛けて木を支えたり、鳥居型の丸太で街路樹のような支柱を立てたりします。株立ちと言うことでしたら普通は前者を使うでしょう。
支柱は植えたばかりの木には必ず据えなくてはいけません。株立ちの美しい幹立ちを阻害したりして見栄えは良いとは言えませんが、根付くまでは我慢してください。支柱がしてあるならばちょっと揺すってみてください。ぐらつくようでは支柱の意味がありません。飾りではありませんので。

想像してみてください。植え付けられたとき木の根は根巻材に包まれています。数ヶ月経つと根巻きを突き破って新しい小さな根っこが庭の土の方へ伸びてきます。新しい土に根を差し込んだとたんに木が風で揺らされたらその若い根はプチッと切れてしまいますよね。新しい根を出すたびに揺らされて根が切られていてはいつまでたっても根が張れません。それを助けるために支柱をするわけです。少なくとも2年間くらいは掛けておきたいものです。

花が咲かないことは今はあまり気にしないでください。移植によって根を切られてそこへ運ばれてきたわけですから、木にとっては今は一生懸命根を張ってその地に根付くことが優先課題です。根が勢いよく伸びているときは花は付きにくいものです。若木に花が咲かないのもそういう理由です。成長が優先されているときは花はあまり咲きません。年をとって木が充実してくれば次のこと(つまり花を咲かせて実を付けて次代を残す)に移行してきます。人生と同じようなものです。

今は根鉢が揺らされないよう風に負けない支柱をチェックして、木が根付くことを助けてあげてください。風の抵抗を軽減するために枝葉を抜きたいところですが、葉数を減らすと逆効果ですので強い剪定はせず樹勢を付けることが先決です。

一つの葉っぱには1本の根が繋がっています。漠然とたくさんの根がたくさんの葉の面倒を見ているのではなく、1対1の関係です。1枚の葉が落ちるということはそれに対応する1本の小さな根がダメになったという事になります。もちろん病気や害虫によって葉がやられることもありますが、目に見えない地中に目を向けてやることが木を育てる上でとても大事なことです。「深植えされて根が酸欠で苦しんでいないだろうか」「揺らされて新しい根が切れていないだろうか」「根が伸びる十分なスペースが地中にあるだろうか」「水は根の底の部分にまでちゃんと行き渡っているだろうか」などなど。

地上部の病害虫などは見ればすぐ対応も出来ますが、地中の問題は見えないだけに文字通り”根が深い”。トラブルの多くは根っこに問題がある場合がほとんどなんです。

 

Q:48-2   まるで家の庭を見て回答頂いている様に的を突いていてびっくりです。

①オルトラン
 ご指摘のとおり粒剤を撒いただけです。
それでも一応木の下半分のアブラムシはいなくなりました。
 上半分は家のキンチョールを吹いたところ一時は居なくなりましたが、また少しつき始めているようです。
 木のすぐ側に菜園があるので、薬の散布は少し気が引けます。

②支柱
ご指摘のとおり支柱はしていませんでした。
 自分で出来るか心配ですが、とりあえずやってみます。
 株は7本あるので、全部固定できなくてもいいのでしょうか?

A:①薬剤の散布がお嫌でしたらアルミホイルなどを枝間にぶら下げて反射光を嫌うアブラムシを減らすことも出来ます。また、テントウムシが増えてくれればアブラムシを捕食してくれるでしょう。

②素人の方がご自分でなさるのは無理だと思います。プロでさえも結構いい加減な「効かない支柱」をする人もいます。目的を意識して仕事してくれる植木屋さんに依頼してください。支柱の竹を刺す地面が狭い場合は鳥居型やワイヤーで3方から引っ張る方法などもあります。株立ちの場合は2本程度の太い幹を対象に支柱すれば大丈夫です。全部固定する必要はありません。

その他の対処法としては樹勢を回復するために活力剤をあげたり、マニアックなところでは菌根菌を撒くなどの方法もあります。

Q049:常緑、落葉それぞれの強剪定適期と根回し適期について教えてください

投稿日:2004/09/27(Mon)

Q:49    常緑、落葉それぞれの強剪定適期と根回し適期について教えてください。また、根こぶ病に罹ったいちぢくを挿し木で増やした場合、病気まで受け継がれてしまうものでしょうか?

A:強剪定や根回しは芽が動き出す直前、2月~3月が適していると思います。ただし、題目の「樹勢を半分に落とす」ということとはちょっと意味合いが違います。強剪定の目的は樹勢を弱らせるためではなく、枝の作り替えや更新、輪郭の縮小のために行うものだからです。
ただ強剪定をしただけだと木は切り取られた枝葉を取り戻そうとして反発し、かえって茂ったりします。樹勢を落としたいのなら剪定と同時に根も切らなければなりません。もっと樹勢を落としたければ毎月のように剪定を繰り返し葉の量を減らし光合成を抑制して養分を蓄積させなければかなり弱ります。

根こぶ病に罹ったイチジクの挿し木はお薦めできません。記憶が定かではありませんがたぶん病気によってDNAそのものが操作されていると思うのです。ヤマモモのこぶ病なども病気のある木を剪定したハサミで健全な木の剪定をすると、それだけで病気が移ってしまいます。
根こぶや白絹病が発生した土は可能な範囲で掘り取って残土処分業者へ持っていき捨てます。一般家庭では植木屋さんや外構工事屋さんなどに依頼すれば持っていってくれるはずです。
病気が発生した部分の土は薫蒸処理が望ましいのですが一般家庭では難しいので石灰をまいてしばらく放置しておくのがよいでしょう。同じ場所に木を植えるのは1年くらい我慢してください。

移植に向かない木の代表はチンチョウゲですが、花木ではモクレンやコブシ、オガタマノキ。果樹ではカキが意外に移植しにくいです。コニファー類も特にゴールドクレストなどは移植に耐えません。
葉の無い部分で切ると枯れ込んでしまうヒバなどの針葉樹系やカイヅカイブキなどのビャクシン類は吹かし直しには向かないと言えます。また、柔らかい枝の流れが信条のモミジやシャラなどの落葉樹も強剪定によってゴツゴツとした不自然な形になってしまうので吹かし直しは難しいと言えるでしょう。生垣や目隠しなどに利用される樹種(ツゲやマキ、マサキ、サンゴジュなど)は一般に萌芽力が強いので吹かし直しにも耐えるものが多いでしょう。

Q049:松の葉がすかっり赤茶けてしまい、枯れてしまったかに見えます

投稿日:2008/08/28(Thu)

Q:49   実家のビルの屋上に、今年80になる父の祖父の時代から育ててきた松の植木が何鉢かあります。

 先々週のお盆の前後、父が体調を崩してしまい、1週間以上水遣りができなかったためか、葉がすっかり赤茶けてしまい、枯れてしまったかに見えます。

これまで病気をおして育ててきた父も、もうこれは無理だろうといって、処分せざるをえないと言っています。

 私は植木はまったくの素人です。ただ、葉っぱは赤茶けているものの触ってもぱらぱら落ちないし、幹もぱきぱきと折れてしまう状況ではないので、なんとか持ち直してもらえるのではないかと希望を持っているのですが。

 葉は落ちなくても、やはり父の言うように枯れてしまっているのでしょうか。もしくは、水浸しにするなどで助ける手はあるのでしょうか。何十年も生きてきた松に申し訳なく思います。

A:植物というのは「沈黙の臓器=肝臓」のようにぎりぎりまで耐え抜いて限界が来てから症状を現すような所があって、目に見えて衰弱がわかるような段階ではもう手遅れという場合が多いのです。
たぶんその赤茶けたマツの復活は難しいと思います。今はまだ水気があるように思えるでしょうが、それはマツの樹液がヤニで満たされているため症状の見え方がワンテンポ遅れているだけなのです。他の木に比べてヤニ質の針葉樹は切り取られてから枯れるまでの時間が長いのです。根のないクリスマスツリーしかり正月の松飾りしかり、、、。

一万分の1の望みがあるとしたら地に下ろしてやるのが一番早いかもしれません。鉢ごと水につけたあとの話ですが、鉢から外して地面に直接植え替える。地面が無いなら大きめの箱などに清潔な用土を入れて(なるべく鉢植えの土に近いもの)植え替えてください。
もはや水や養分を吸収する力も弱っていると思いますので肥料は入れません。で、近くに松林はありますか?何年も松の枯葉が堆積しているような場所からその古い松葉に付いている白い菌糸状のものを持ってきて欲しいのです。そこには松の「菌根菌」がいるはずです。他の木の枯葉では駄目です。
「ヒトにはヒトの乳酸菌」なんていうコマーシャルがありますが「松には松の菌根菌」でなければ駄目らしいです。細かいことは興味がおありならまた説明しますが、とにかくこの「菌根菌」が枯れそうな松を救う最後の手段かもしれません。

地に下ろした根鉢の上に菌根菌付きの松の古葉を敷いてたっぷりの水を遣ってください。半日くらい浸けておくくらいでも構いません。「松は水を嫌う」などと言う人もいますが弱っている松にはたっぷりの水が効果的です。(庭木の場合もそうです。)

たぶんあなたのその松は手遅れですが、ワラにもすがる思いならお試しを。

Q050:イヌマキの新芽が委縮しているのに気付きました

投稿日:2008/11/16(Sun)

Q:50   仕立てたイヌマキの剪定を毎年6月頃と11月頃に行っていますが、11月剪定時に6月剪定後の新芽が萎縮しているのに気付きました。
すす病は発生していますがアブラムシのせいでしょうか、それとも土壌成分でしょうか。若干樹勢も良くないようです。

A:最近は温暖化のせいかアブラムシが春先以外でも通年見られるようになりました。新芽が萎縮するのはその影響が大だと思います。
樹液を吸われてもダメージを受けにくくするために油粕を主体とした寒肥を1~2月に施してください。

Q050:貝塚いぶき周辺1メートルくらいのところにバラを植えたい

投稿日:2004/09/29(Wed)

Q:50   北風よけに植えてある貝塚いぶき周辺1メートルくらいのところにバラを植えたいのですが、母が貝塚いぶきは勢いのある気だから近くには植えない方がいいというのですが本当でしょうか。根元に小菊が植えてあるのですが、花も小さいような気がします。バラの庭にしたいのですが植える場所がそこしかないので何とかならないでしょうか。

 A:バラの種類にもよるでしょうが管理面からしてもスペースは広めに取った方がよいでしょう。日当たりや風通しが悪いと病害虫も付きやすくなります。
思い切ったことが出来るならば、カイヅカイブキの樹高の半分から2/3くらいから下の枝すべて幹元まで切ってしまってスタンダード仕立て(棒の先に玉が付いてるような形)にしてしまうことです。ただし、こうしたらカイヅカは元の形には戻せません。北風よけの効果も薄れるでしょう。
限られたスペースで多くの植物を共存させていくのはとても難しいことです。優先順位をはっきり決めて、犠牲にするものは思い切って切り捨てていかないと結局どちらも良くなっていかないことになります。

Q051:ここ数年、万年青がスリップスにやられ放題

投稿日:2009/03/28(Sat)

Q:51   ここ数年、横浜の実家に地植している万年青がスリップスにやられ放題。でも他の虫達のことを考えると、なるべく農薬は使いたくないし・・・とボチボチ押さえ続けてきたのですが、

そういえば今の時期に(スリップスが、ちゃっかり群生している)新芽が伸びてくる部分にセルコートをぶっかければ、アブラムシにかけるのと同じような効果が期待できるかも、と思いつきました。期待できるでしょうか。

A:スリップス(別名:アザミウマ)ももう出ていますか?早いですね。夏の虫のイメージですが。
「セルコート」や「粘着くん」などは確かに有用昆虫や人体に影響が少ないので安心して使えますが、スリップスに効果があるかどうかはわかりません。少なくとも適用表示はされていません。

もちろんスリップスに直接確実に掛けることができれば効果はあるはずですが、花の中や葉の付け根などの見つけにくい場所にいる虫ですからアブラムシのように簡単にはいかないでしょうね。薬剤を使う場合でもこういう薬の掛かりにくい吸汁性の虫には浸透移行性の薬剤を用いますから。
でもokudaさんのようにアザミウマが潜んでいる場所を理解してその虫自体に確実に掛けようという意識でやれば良い結果が得られるような気がします。
ぜひチャレンジして逆に結果を教えてくださいな。(ちょっと”ムシがいい”か?)

Q051:黒松の剪定についてお伺いします。新潟市では芽摘み、もみ上げは見ません。

投稿日:2004/10/21(Thu)

Q:51-1  私は新潟市に住んでいます。雪は殆んど積もりません。黒松の剪定についてお伺いします。
10月下旬、黒松の剪定は遅すぎるので今年は出来ない、来年芽が吹かないと言われました。切り口から樹液を出さなくなったらもう剪定は出来ませんといわれました。でも、貴社の説明でも、色々な本を見ても、もみ上げがあり、その際、ごちゃごちゃした小枝や余計な芽を摘んでいます。剪定方法が違うのでしょうか??新潟市では芽摘み、もみ上げは見ません。

A:こちらでも松の手入れを年一回で済ませようとするときは夏の間に剪定することはあります。普通の常緑樹を剪定するのと同じように(乱暴な言い方ですが)伸びた枝を脇芽に切り戻す方法です。この際枯れ葉は取り除きますがもみあげは省略できます。
個人庭では、よほど予算が無ければこんなやり方もしますが、やはり芽摘みともみあげによってより美しい景観が保てると私は考えます。植木の生産者の圃場では、そんな手間暇は掛けていられないので前述のような剪定法を用いているようです。

金沢の兼六園に行ったときに思ったのですが、寒い地方では古葉が枝に残ることが少ないのでしょうか?こちらでは2年前の葉っぱだって枝に残ってしまうので、人間がもいでやらなければすっきりしないのです。この辺の違いが剪定法の違いに関係しているのでしょうか?
この話題に関しては私自身も知りたいところです。

 

Q:51-2 新潟ではやはり年一回の剪定手入れをしているようです。実は、この春本を見て、またインターネットで知識を入れて、初めて松の芽摘みをしてみました。すると7月頃になるとその芽がどんどん伸びてどうも隣の家の松とは形、格好、姿が違うのです!!ボサボサに伸びて耐えがたい姿です。そこで、もみあげ(秋でもないのに!)をしてみました。すると、散髪したように刈り上げたようになり、葉の付け根が赤白くなりとても品がよくなりました。何処の松も皆このように伸びるのでしょうか?またそのまま秋までかまわないで置くのでしょうか?見た目はあまり良くありません。夏、猛暑でしたので毎日夕方葉水をどんどんくれました。葉水をくれると葉が伸びるとも聞きましたが、本当のところはどうなのでしょうか?凝り性なので徹底的にこの際、納得したいのです。
この前、業者の人が松の剪定をしていたのですが・・良く見たら、バツバツと切ってありました・・・

A:確かに芽詰みをすると芽数が増えてボサボサになるので「ウチはミドリ詰みはしないよ」という植木屋さんがこちらでも結構います。それはそれで考え方や好みの違いですからどれが正解と言うことはないと思います。自分の信念に基づいて自分なりの手法を用いて皆さんやっているのだと思います。
「こっちの方が楽だから」とか「このやり方の方が儲かるから」みたいなことが判断の基準になることは職人として避けたいですが。自分では木のためにこうしたくても、お客さんの方から「格好なんかどうだっていいから早いとこ安くやっちゃって」なんて言われればバツバツであろうと「知ったことか」って切り方になることもあるんだと思いますよ。

葉水をすると葉が伸びるというのは私は存じ上げません。葉は根から吸い上げた水分を蒸散させる働きがある訳ですから、水分が過多になればそれを蒸散させるために葉が増えたり大きくなったりということはあるのかもしれません。

Q052:10mあるキンモクセイの高さを半分にしたい

投稿日:2004/10/22(Fri)

Q:52    キンモクセイについての質問です。
 樹齢は不明ですが、20年前にすでに8mくらい、直径も20cmくらいありました。
 現在もっと成長しまして、10mはあるかと思います。
 花も咲き終わり、今回の台風で葉が散り、ご近所にも迷惑なので、高さを半分くらいにしたいと考えていますが、大丈夫でしょうか?
 切っても大丈夫でしたら、切った後の切口の処理も教えていただきたいです。

A:樹勢の状況が解りませんがたぶん切っても大丈夫でしょう。枝はむやみにズンドウに切らず、必ず脇枝を残して脇枝のすぐ上で切るようにしてください。脇枝の先も切り詰める事になると思いますが出来るだけ先端に葉を残せる位置で切ってください。

切り口には殺菌剤が入った癒合材を塗ることをお薦めします。ただの接蝋(つぎろう)でも良いという人もいますが、私はどうしても腐朽菌が怖いので殺菌剤入りのものを選びます。私が使っているのは「デンドローサン」というものです。トップジンMでも良いと思いますが色が派手なので好みません。
CODIT論※を唱えたシャイゴ氏は「自分の唇に塗れないものは木の傷口に塗るな」とおっしゃっています。樹勢があれば腐朽菌の侵入を食い止め治癒する力を木は持っています。切断法さえ正しければ切り口に何かを塗る必要はないというのも一理あるとは思います。間違ってもクレオソートなんかは塗らないでくださいね。

Q052:ヒイラギにオルトラン水和剤を散布したが、去年辺りから効かなくなった

投稿日:2009/05/08(Fri)

Q:52   数年前にヒイラギの若葉に虫がつき植木屋さんに聞いたところはもぐりばえではないかと言われ浸透移行性の薬剤(オルトラン水和剤)を散布しました。
 初めのうちは効果があったのですが去年あたりから効かなくなってしまいました。
 今は、葉の裏側の薄皮の中に黄色い5mm位の幼虫がいっぱいつき葉が枯れ落ちてしまいました。

 薬剤も毎年同じ物を使用しているとだんだん効果がなくなると聞きます。
 効果のある薬剤がありましたら教えて頂きたく思います。

A:私が思うにはハモグリバエではなくテントウミノハムシではないでしょうか?サイトで検索して幼虫の形状などを比べてみてください。

スミチオンでも効くという話もありますが、やはり浸透移行性のオルトランが良いだろうと私も思いますが、おっしゃるように敵に抵抗力が付いてきたとも考えられるので「モスピラン液剤」を使ったらいかがでしょうか?効能書きには「アブラムシをはじめケムシ類まで幅広く退治し、しかも効果は約2週間持続し、予防薬としても使用できる浸透移行性の殺虫剤です。従来とは全く異なる殺虫作用で抵抗性のついた害虫にもすぐれた効果を発揮します。」とうたってあります。