Q000:おたふく南天の剪定

投稿日:2010/11/26(Fri)
Q000:グランドカバーにおたふく南天を50本程度寄せ植えしております。今は真っ赤な紅葉を楽しませて頂いておりますが、
5、6年前に植えて一度も剪定しておりません。植えた当時は高さ30cm程度でしたが今では幹が50cmに伸びてその上に葉が付いている状態です。
これを植えた当時(30cm)程度に低くしたいのですが剪定の方法がわかりません。
幹を地面から15cm位のところで切り詰めてもよろしいのでしようか?
剪定の方法と時期やその後の管理方法をご教示ください。

また、切り取った枝は挿し木出来ると聞いたことが有りました。
挑戦してみたいと思っています。何かコツと言うかアドバイスがありましたら宜しくお願いします。

A:オタフクナンテンは本当に手が掛かりませんよね。とはいっても5、6年もすれば丈が高くなります。
剪定の方法は、普通の南天と基本的には同じです。背が高くなりすぎた幹は地際で切るか、下の方の脇枝に切り戻します。
下から数本生えている他の幹の状態によって、何本もあって茂っている場合は前者、本数が淋しい場合は後者を選択します。
幹を寸胴に葉や芽の無いところで切ることは絶対にしません。

健全な株ならば若い幹が何本もあるでしょうから、古株の幹は地際で切って更新した方が良いでしょう。幹の途中で切ると南天の持ち味である「あたまがふわっと」した感じが無くなってごつくなってしまいます。
若い幹が少なくて古株を無くしてしまうと淋しくなるようでしたら、揃えたい高さより低い位置まで切り戻しておきます。そうすればひと芽吹いて伸びてきた先端が輪郭に揃いますのでふわっとした感じを乱しません。

50株もあると1本1本の古くて高い幹をたぐって切り戻すのはかなり骨だと思いますが、成長の遅い樹種ほど丁寧な扱いが必要です。萌芽力の強い生垣を刈り込むような勢いで手を付けないことが肝要です。
また、何でもそうですが普段より強く切り戻したい作業は早春に行った方が木を傷めません。
これから寒さに向かい乾燥する今時期より、3月頃芽が吹き始める直前にしたほうが切り口が痛みにくく暖かさに向かうことでダメージを軽減できます。年末に向けてお庭をさっぱりしたい気持ちは十分理解できますが、人間の都合でなく木の都合を代弁させてもらうとそういうことになります。

挿し木は比較的簡単ですが、時期的には「暖かさに向かう時」つまり2~4月頃が良いでしょう。