Q000:石灰硫黄合剤の散布の時期

投稿日:2010/01/31(Sun)
Q:我が家では例年1~2月にかけて2回ほど庭中の植木に石灰硫黄合剤を散布しています。(落葉樹8倍、常緑樹25倍)
そこで、特に問題は発生していないのですが、
この時期は蝋梅や椿が盛りで梅や桃も咲きかけてますので
これらに散布するのは良くないように思われますが構わないのでしょうか?

 

A:石灰硫黄合剤を散布していらっしゃるんですね。とても良いことです。
病気や害虫の予防に一番有効的だと私は思います。
ただ、臭い(硫黄臭)や金属を侵す成分などにより状況が許さない場合も多く
、弊社でもなかなか使えるところがありません。
木に良いのはわかっているんですがどうしても人間様の都合が優先されてしまいます。

木の休眠期しか使えないものですから
この時期の花木にはどうしてもかち合ってしまいます。
蝋梅や梅などの良い香りを硫黄臭が台無しにしてしまうという事態も起こってしまいます。
結局花の香りを優先するか木の健康を重視するかという選択になってしまいますね。
でも花は一つでは無いですからあとから咲くものには影響ないですし、
硫黄臭も2~3日で消えますから私は多少の犠牲があっても(状況が許すなら)
散布すべきだと思います。

開いている花びらが痛むことは多少あるかもしれませんが、
そのあとの花が咲かなくなるとかいうことはありません。
葉っぱが出てきたらもう使わない方が良いでしょう。
最近は横浜あたりですと冬になっても完全に休眠しない落葉樹とか
11月に切った枝先から新芽が吹く常緑樹とかも見られますので、
石灰硫黄合剤を使える時期がとてもせばまった気がします。
木に刺激が強すぎるかなと思えるときは私は希釈をもう少し弱くします。
40倍くらいでも大丈夫と思います。

Q000:砂利が割れていました

投稿日:2009/06/23(Tue)
Q: 庭に敷いてあるこもの砂利(伊勢砂利っていうんですか?)
ですが、あまり歩かないところなのに沢山割れていました。
なぜでしょう。風化してくると自然と割れるんですか?入居後約3年です。

A: 確かに年月が経つと風化して割れてきます。凍結を繰り返すとなおさら風化は早いです。
それに最近の伊勢砂利(我々は伊勢ビリと言いますが)は質が落ちて
袋に入っている段階から粉々の部分が多いように感じています。
色も昔はもっとさび色が強かったように思いますが
最近のは少し褪せていてぼやけた色や違う色(ピンクや黒など)の混ざりが多いようにも感じます。

Q000:移植したジューンベリーの葉が黄変した

投稿日:2012/09/22(Sat)
Q:一週間前に庭のジューンベリーを自分で移植しました。
移植時に2本株立を1本にしましたが、葉を落とす様な処置はしませんでした。
3日後くらいから葉が黄変し始め、全体が黄色くなったので遅れ馳せながら本日、葉を落としました。
これから更にやれる処置はあるでしょうか?

 

A:木が自分から葉っぱを落とすようならたぶん活着します。
移植を失敗して枯れるときは、葉がしおれて付いたままの状態から枯れるものです。

葉が自然に落ちるということは秋の落葉と同じで、次の芽を準備して先代の葉を落としているということですからまず大丈夫と思ってください。

移植するときは切った根っこの分と釣り合うだけの枝葉を剪定しなさい と教本には書いてあることが多いですが、どの位落とせばいいかなんて素人には(というか人間には)分かりっこありません。やみくもに剪定せず植え替えた直後の植物の様子をよく見て、しおれてきた葉っぱがあったらむしってやってください。(ただし葉柄の元にある小さな芽を欠かないように。)自力で落とし始めている葉をわざわざ人間がむしり取る必要はありません。
木は自分で考えて、必要なら残すし不要なら落とすでしょう。

これからの処置としては、、、
根付くまでは肥料は与えない方が良いです。
あと、画像を見ると支柱が心許ないので改善できればしてください。移植でも新規植え付けでも一番大事なのは「支柱」です。どんなに元気な木でも風で木が揺れてせっかく伸び始めた根っこが切られてしまえばなかなか成長出来ません。

 

Q000:薪ストーブの薪を譲ってほしい

投稿日:2011/05/01(Sun)
Q :当方は来シーズンの冬より、薪ストーブを使用する者です。
しかしながら薪の入手が困難なので、
貴社が伐採して処分する不用な広葉樹等がありましたら譲って頂けたらと連絡させていただきました。
もしございましたら当方独自でその場所まで取りに行きたいと思っています。誠に勝手ながらのメールで失礼いたします。

 

A:以前お庭をやらせて戴いたお客様がやはり薪ストーブをお使いで、
今年置ききれないほどの量の薪材を提供いたしました。
一応その方が先客なので薪材が発生したときはまずそちらに声を掛けますが、間に合っているということであればあなたにお知らせいたします。
別途メールを差し上げますので引き取り方法などをご相談しましょう。
薪ストーブは暖かさが全然違うそうですね。

Q001:さくらんぼの剪定時期はいつ頃がいいでしょうか?

投稿日:2000/10/01(Sun)

Q:さくらんぼの剪定時期はいつ頃がいいでしょうか?

 

 A:さくらんぼの剪定時期ですが、生産農家がどのようにやっているかはよく知りませんので、一般的なお話をします。
一般家庭では落葉樹、特に実物(みもの)は実を採った直後に剪定します。実を採るついでということもありますが、実が落ちた数ヵ月後には来年の花芽が分化してしまうからです。
花芽分化後に剪定すると、当然来年の花も実も減ってしまいます。ただし、この時期の剪定は上手にやらないと、切り口から伸びた新枝を徒長させることになったり、せっかくの花芽が流れて(花芽になろうとしていた芽が葉数を確保するために葉芽に変化してしまうこと)しまったりします。
失敗が少なく、作業性の都合や、良い花、良い実をということになれば新芽が動く前(関東では2~3月)に剪定した方がいいです。梅林などでもこの時期にやりますよね。花数は確かに減りますが咲かない訳ではないし、淘汰された分よい花や実が約束されます。
結論としては2月頃ということにしておきましょうか。特に12月にやるつもりなら2月まで待ってください。切り口が乾燥して痛みますので寒さに向かう時期よりは暖かくなっていく前に剪定した方が木のダメージは少なくて済みます。

 

 

Q001:モッコクの葉を巻き潜む虫を退治する薬剤

投稿日:2000/10/12(Thu)


Q:  モッコクの葉っぱを絡ませてその中に虫が潜んでいるのですが、
どの様な薬で退治するのがよいでしょうか。
素人目に考えると殺虫剤では虫に掛からない気がします。。

A:   おっしゃる通り、ハマキムシ類の駆除はやっかいです。
葉を巻き込む前に対処すれば良いのですが、タイミングを掴むのはなかなか難しいですよね。
モッコクの場合だと花が咲き始める時期に虫が付き始めるようですので、
その頃になるべく薬効の長いカルホス乳剤1000倍液を噴霧するのが第1段階でしょう。
しかし、羽化は年1回ではなく数回行なわれるようですので、月1回ペースで5ヶ月くらいやらなければならないことになります。
あるいは誘蛾灯で親を退治するとか。
アブラムシ対応に使われる浸透移行性の薬剤ではイモムシサイズには効果が薄いと思いますが、
直接虫に掛けられないとすれば葉っぱから吸収させてそれを食わせるのも手かもしれません。
結論として、即効接触性のマラソンやスミチオンやディプテレックスでは効果が薄いので、
カルホスとキルバールの混合とかが効果的だと思います。なんにしても早期処置が大事です。
徹底的に排除したいのか、なるべく付かなければ良いのかによって回数は加減してください。

※薬剤名は掲載当時のもので、現在は販売されていないものもあります。

Q001:砂利について...。

Q:砂利について・・・。
  雑誌やガーデン関連の書籍を拝見すると、とても上手に砂利が使われているのを目にします。
  我が家も・・・と思い、ホームセンターで物色してみるものの、適当なものが見つかりません。
  一般に、砂利にはどんな種類のものがあって、どこで手にいれるものなのでしょうか?
  ずうずうしく書いてしまいますが、因みにいいな~とおもったのは、とよだみきさんの
 ‘ガーデンデザイン・レッスン’と言う本の115ページ、ケヤキの根元に使われているものなのです・・・。
  よろしかったら教えてください。

A:実はあの大きさのものは砂利とは言わず、「ゴロタ」というのです。
砂利とゴロタ(五郎太石)の境目は微妙ですが通常8分(はちぶ)位より大きいものがゴロタです。
1寸とか1寸5分とかと色々な大きさがあります。本の写真のものは多分、1寸玉だと思います。
川石には違いありませんが、国産のものではないようです。艶がないところを見ると川岸に打ち上げられてから少し風化したもののようです。いくらか石灰質が多いようにも見えます。
残念ながら品名まではわかりませんが、いずれにせよ砂利を専門的に扱っているような石材屋さんでないと置いていないかもしれません。あとは豊田さんに直接聞いてみるのもいいかもしれませんよ。

砂利には大きく分けて玉砂利とビリ砂利があります。玉砂利は川を流れて海にたどり着いたあるいはその手前で採取された自然砂利で、大磯砂利や金華砂利などがそれにあたります。自然に角が取れて滑らかに丸くなっています。洗い出し(セメントと砂利を混ぜて土間などに塗りつけ、後で表面のセメントを洗い流して砂利を見せる工法)などに用いられます。
ビリ砂利は御影石などを砕いて砂利状にしたもので角張っていて、敷き砂利などに使用されます。一般に良く出回っているサビ砂利(伊勢ビリ)などがそれです。
砂利の値段は自然に整形された玉砂利の方がビリ砂利系より少し高いと言えるでしょう。しかし、最近は国産のモノが少なく、韓国やフィリピンから輸入される砂利も多く、色艶は国産のものより劣りますがその分値段は安定していると思います。いまやほとんどが輸入物と言っても良いでしょう。黒々と艶のある「本那智石」などはトントお目にかからなくなってしまいました。
また、最近よく目にするのがレンガを砕いて作ったクッキーなどと呼ばれる洋風砂利です。昔は私もよく自分でレンガを砕いて洋風の庭に少し使ったりしましたが最近は袋詰めで売っています。運賃が掛かるせいなのか我々業者が買っても掛け率が高い品物です。
この砕いたレンガ砂利以外にも輸入物の玉砂利もよく目にします。色合いがやはり日本のモノではないのでちょっと気が引けますが使う場所をわきまえないと妙な感じになってしまいます。砂利だけに目が行ってしまわぬよう全体の演出を整える必要があります。

運賃がかさんで利幅のない商品はホームセンターといえどもあまり置いていないのかもしれません。むしろ業者が出入りしているような材料屋さんで分けてもらったほうがいいかもしれません。最近は業者売りだけではやっていけず小売もしている材料屋さんもよくみかけます。あなたが私の近隣にお住まいの方ならお教えできるのですが、、、。ともかくお近くの植木屋さんに相談するのが一番です!良心的な業者なら砂利数袋でも運んでくれるはずです。ただし、名前がわからなければ写真なり、できれば現物見本なりを提示してあげないとイメージだけで注文するのは業者泣かせです。

砂利敷きについてひとつ忠告。柔らかい地面にいきなり砂利を撒いてしまうと、土に埋もれていったり、泥にまみれて汚れてしまったり、ダンゴムシの溜まり場になったりして後々のメンテナンスに苦労します。透水する程度にモルタルを打つか防草シートなどを敷きこんでから砂利を敷くと良いと思います。砂利の中にもぐりこんだ落ち葉を掃除したり、雑草を取ったりするのは大変手間が掛かりますから、最初にきちんと考えましょう。敷いた時だけきれいで後は汚らしくなっていくような使い方は感心しません。接着剤でくっつけちゃえなんていう手もあります。

Q002:オルトランやダンゴムシ・ナメクジ用の殺虫剤はミミズも殺してしまうのか

投稿日:2000/11/14(Tue)

Q:   オルトランやダンゴムシ・ナメクジ用の殺虫剤は、ミミズも殺してしまうのでしょうか。
土をよくしてくれる彼らを殺したくはないのですが…。教えてください。


A:
    オルトランは植物の根から吸わせて樹液を吸うタイプの害虫を殺傷する薬剤ですので、
アブラムシのような小さい虫が対象です。
ケムシのような大きな虫を殺すことはできません。
ミミズとアブラムシの体重差からいってミミズに影響は少ないでしょう。
人間にキンチョールをかける程度のものだと思います。

ダンゴムシやナメクジ用の殺虫剤についてはあまり使用したことが無いので憶測でしか申せませんがたぶん大丈夫でしょう。
ミミズは比較的地面の深い所にいますので薬効が届くまでに分解してしまうのではないでしょうか。
心配ならナメクジ退治にはビールを使えばいいでしょう(近所のナメクジまで呼んでしまうかもしれませんが)。
経験上、殺虫剤の散布によってミミズが死滅することは無いと思います。
通常の薬剤は土壌分解するように出来ているのでしょうし、直接ミミズにかけるわけではないので。
ただ、除草剤の多用や化成肥料の撒きすぎによってミミズが死んでしまうことはよくあります。
(ウチではよほどのことが無い限りどちらも使いませんが)

Q002:ポットカバーの勝手がわからなくて悩んでいます

Q:ドイツにいるのですが、悩みが少々。
  屋内に植木鉢を置くときには、鉢を丸ごと、鉢より深いポットカバーに入れるのが当たり前、といった世界なのですが、鉢の土にカビが生えてしまいます。
  ポットカバーは知っていましたが、根が窒息しそうで使ったことがないもので、勝手がわからなくて悩んでいます。
 土の作り方とか、水やりとか、コツがあれば御教授いただければ幸甚です。

A:この件については私(木下)の知識が乏しいため、牧野造園(http://www.makinozoen.co.jp)さんに相談して助けていただきました。
以下が牧野さんからのメール内容です。

*ポットカバーの中に水が溜まっていないでしょうか?
土の表面が乾いたらたっぷり水をやり、30分位後カバーの中に溜まった水を出してください。
水のあるジメジメした状態だと、カビ生える原因になったり根腐れしてしまったりします。
(カバーから出して水遣りをし、切れたらカバーに戻すのが一番良い方法)

*土をいつも湿った状態にしない事。土の通気性を良くする事。
枯れたり、腐ったりした葉などは取ってくださいカビの原因になりますし、移る場合があります。

それでもカビが生えてしまう場合は、カビ用の殺菌剤(ベンレート水和剤等)を使うと良いと思います。

*ベンレート水和剤(べノミル水和剤)
使用方法  *屋外で処置し、周囲に影響のない地点を選んでください。
ポットカーバーから鉢を出し土の上から1,000倍位 (植物によって倍率が違います。)
始めは薄めにした水和剤を掛けて様子を見てください。2.3時間してから鉢に戻すと良いと思います。

Q002:レッドロビンの植え替え(移植)時期は?

投稿日:2000/11/06(Mon)

Q:庭に植えた紅かなめ(レッドロビン)が4年経って大きくなり過ぎたので(1.8mくらい)植え替えたいと思います。
今の時期でいいでしょうか。枯らしたくないので、最適な時期と、アドバイスを、どなたかいただけませんか。

A:枯らしたくないならば先に「根回し」をしておいて、3ヶ月~1年後に移植するのが一番安全です。「根回し」の時期は9月上旬から下旬が最適で、11月の声を聞いてしまうとちょっと遅いかなとは思いますが、レッドロビンに関していえば大丈夫でしょう(お住まいの地域にもよりますが)。
根回しは細根の発生を促すために行う作業で、なぜ必要かというと、通常木々は根の先端で水や栄養を吸っていて、その根の先端というのは枝張りの先端の下あたりと言われています。つまり幹の太さが円周20センチでも枝張りが2メートルあれば根は2メートル先から水を吸っているということになります。幹の下部の根は栄養を取るためというより、木を支える為にあるようなものです。根を損傷しないためには枝張り分の根鉢が必要なわけですがそれだけの大きさで掘るのは現実的に不可能ですし、大きすぎる根鉢を付けると吊り上げるときに根がその重さの土を支えねばならず、逆に痛めてしまったり土が落ちてしまったりしてしまうのです。根鉢の大きさは幹の直径の3倍程度が標準です。
根も枝と同じように、切ればそこから再生して細根を出します。根回しや根切りによって幹に近い部分(今は栄養を吸っていない部分)から養分が取れるようにそこに細根を発生させるわけです。
「根回し」は根鉢のほとんどぐるりを掘って根を切り、根巻きをして埋め戻しますが、ご質問の木程度でしたらスコップで幹から30センチ程度の周囲をザクッと突く「根切り」で充分でしょう。
根回しした木は来年の4月くらいに移植したらどうでしょうか。レッドロビンは根が荒い木なので今の時期(11月)に根回し無しでいきなり移植するのは素人さんでは難しいと思います。
言うまでもありませんが、根回しや移植をした時には葉っぱと根っこのバランスを保つために枝葉を剪定することをお忘れなく。
ついでに申し上げておきますと常緑樹落葉樹を問わず移植の時期はいつが最適かと問われればやはり9月頃でしょう。これから寒さに向かう今時期は木々の活動も鈍り、切られた根も再生しにくく、乾燥により痛みやすいので適期とは言えません。落葉樹は葉のない時期が移植も剪定もしやすいですが11月と2月では意味が違います。同じ寒い時期でも暖かさに向かう時が適しています。
家の建て替えや引越しで移植を頼まれることがありますが時期が悪いときはもう少し時期がずらせないものかと思う時もあります。移植の計画が発生したらなるべく早めに植木屋に相談してほしいものです。悪い時期に「来週中に引っ越すので」なんて言われても困ってしまいますから。もちろんプロはどういう時期であれ状況をわきまえてそれなりに移植も剪定もなんとかしてしまわなければならないんですがね。