Q021:毎朝夕水をやっていたのに、コニファーが一本枯れてしまいました。

投稿日:2001/08/29(Wed)

Q:6月に家の東側に小さな花壇、南側駐車場部分にレンガを積んで,やはり小さな花壇をつくりました。
そのときに東側にはコニファー3本、南側にはコニファー3本と樅ノ木1本植えてもらいました。
ところが毎朝夕水をやっていたにもかかわらず、コニファーが一本枯れてしまいました。つい先日植木屋さんに他の種類のコニファーと、取り替えてもらいましたが,今度は南側の樅ノ木(高さ120cm位)が、真中から下が枯れたように茶色になってきました。
このまま枯れてしまうのでしょうか?水はたくさんやっているつもりですが・・・・
根元にはポーチユラカを花壇いっぱいうえています。手入れの仕方など教えてください。

A:コニファーとは針葉樹(主に洋種の)の総称なので具体的に何の木かわかりませんが、このたぐいは活着率がそれほど良い方ではないと私は思っています。移植も難しい方の部類にはいると思います。ですから、露地植えの材料を掘ってきたような木だと全部が活着するとは限りません。モミノキも根があまりうまく取れないので、堀り上げがまずいと根付きません。ただ、針葉樹は一般に樹液が濃いので根の状態が悪くてもすぐには症状が現れず、しばらくは根からの水分ではなく自体の樹液でもってしまうような所があります。
お話の様子から判断すると、もともと材料の根の状態があまりよくなかったのではないでしょうか?ポットで育てたようなコニファー苗なら地に下ろしてもまず失敗はありませんが、根巻き材で根が包んであったとしたら「堀り上げもの」ですから、根の切り所が悪かったか運搬中に根鉢が痛んだ可能性も考えられます。もしそうだったとしたらいくら水を与えても助けられません。

植えてから3ヶ月以内で木が枯れたら、材料としての品質が悪かったと考えるのが自然です。根巻きしてある材料(木)は、ちゃんとしたものなら1~2ヶ月は地上に置きっぱなしでも水だけやっていれば大丈夫なものです。半年も経ってから具合が悪くなるのは植え方や支柱の不備などが原因のことが多いです。

水は毎日やる必要はありません。問題は回数ではなく量です。根鉢の底まで水がちゃんと到達しているかどうかです。やる回数は減らして、その代わりやるときはたっぷりやるのがBESTです。毎日ちょこちょこの水やりは、絶対によくありません!だって木は自然界で生きているんですよ。毎日ちょこっとずつ雨が降る街なんて無いでしょ?  レンガ積みの小さな花壇に木が植わっているのなら、ある意味では大きな鉢に植わっているようなものですから、庭の露地よりも多少水切れが早いし、コニファーは日本の従来の木に比べると成長が早い分、水も多く欲しがるのは事実ですが、毎日は必要ありません。マルチングをしてやるだけでも乾燥は防げますし。

あまり過保護に水を与えると木は怠けて自力で水を探さなくなります。いつでも水が貰えるとなれば自分で根を張ろうとはせずひ弱な木になってしまいます。だからちょっと水が切れると枯れてしまうのです。植えた直後は手術後の病人と同じですから水やりも支柱も必要ですが、ある程度導いたら少しほったらかして自力で育つことを教えてやらなければなりません。子供を育てるのと同じですよ。

話が逸れましたが、状況からして枯れ始めた木はもう助からないと思います。たぶん、材料の善し悪しの問題だとは思いますが、稀に病気が原因で枯れることもあります。枯れた木の根本付近の土を手にとって匂いを嗅いでみてください。もしカビ臭いようだったら「白絹病」などの恐れもありますのでご近所の植木屋さんに相談してみてください。